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『真面目さ』と『明るさ』を兼ね備えた【ベトナム社会主義共和国】

昨年 11 月に介護の外国人技能実習制度が正式に施行されたが、その後、なかなか現場にまで声が届いてこない。実際、「まだ来ないの?」「今、どういう状態なの?」 など、多くの質問・疑問・相談が寄せられてきている。そこで、外国人技能実習制度において中国を抜き、更に増加傾向にある【ベトナム社会主義共和国】への単独取材を決断し、ベトナムの現状や介護の技能実習制度の進行に関して、直接多くの機関から情報を収集することにした。

 

 【ベトナム社会主義共和国】を駆け足で語ると・・・

簡単にベトナムの歴史や地理・文化・ 風土を説明するところから始めよう。【ベトナム社会主義共和国】は、その名の通り社会主義国。1945年にフランスより独立宣言。その後、南北分裂時代・ベトナム戦争を経て、1976年に現在の 【ベトナム社会主義共和国】となる。

バイク

▲朝から晩までバイクに乗った老若男女が道路を埋め尽くす。二人乗り・三人乗りも珍しくなく、公害対策のマスク姿が印象的。

 

首都は北部の「ハノイ」だが、最大都市は南部の「ホーチミン」。国土全体は、 南北1650km・東西600kmと縦に長いS字のカタチ。日本と同様で、北部と南部の気候には大きく差があり、民族性も異なる。これから述べることは、私自身の主観的な目線が含まれている。その場で感じたことを惜しみなく記載させて頂くので、多少感覚的なものが加味されていることを了承して頂きたい。

 

ベトナムの首都「ハノイ」に入ったのは、1月5日。空港に降り立った瞬間、少し肌寒さを感じた。フィリピンとは異なり、気候的なものが影響しているのか?強いアジアの空気感や匂いは感じられないものの、目の前を歩くベトナム人を見るとアジア感が、じんわりと伝わってきた。また、煙草をポイ捨てする文化はフランスっぽい。(フランスも最近綺麗になっていると言われているが、私が行った10 年前くらいは、上を見上げると歴史的建造物が立ち並ぶ綺麗な空間で、下を見るとゴミだらけの路上にガッカリしたことを覚えている。)

 

公用語はベトナム語であるが、一応「漢字圏」と言われている。少数の富裕層や高齢者の一部では、フランス語やロシア語を理解できる方々も存在する。大半の方々が仏教を信仰しており、信仰による弊害は無いように映った。

 

ベトナム最大都市である南部に位置する「ホーチミン」。実は人の名前であると知っている方々は少ないと思う。(「ホー・チ・ミン」は、初代ベトナム労働党主席兼ベトナム民主共和国主席)1 月 9 日にホーチミンの空港を降りた瞬間、暑さがハンパない。ハノイとの温度差は20度近くあり、スーツの上着は着ていられないほど。民族性もハノイに比べ、楽観的でフレンドリーな感じがした。政治の「ハノイ」・商業の「ホーチミン」という説明に、思わず頷いた。

 

因みに、フィリピンの国民性に似ているのは、「ホーチミン」の方。 街を歩くと、社会主義国であるとあまり感じないホーチミンは、海外からの観光客も多く、活気のある声があらゆるところから聞こえてきた。

ベトナムの学校

▲息の合った日本語で「皆さん、ありがとうございました。」と廊下にまで声が響く。規律正しい学校の姿勢が垣間見られた。

 

金銭感覚が狂いそうになるベトナム通貨「ドン」

少し寄り道をしよう。ベトナムの「ドン(VDN)」は、桁が大きくて、高いのか?安いのか?良く分からなくなる。タクシーで支払したとき、200,000ドンの表示。2百万?と、 毎回思わせられる。0を3つ取って、5を掛ける簡単な計算方法を知っていたが、自分が大金持ちになった気にされたり、「ぼったくられた」と感じさせられたり、財布を何度も確認させられた。また、社会主義国であるにも拘らず、経済格差にもビックリさせられた印象だ。

 

GDPは世界水準の20 %にも満たない水準であり、1 日200ドル未満で生活する貧困層が40%近く存在するとウィキペディアで調べていたが、富裕層や超富裕層はしっかりと存在しており、その流れは中国と同じように映った。話を元に戻そう。

 

「真面目さ」が際立ったベトナムの民族性に嬉しくなった

南北間の争いが長く続いていた関係もあり、地域性や人間性もライバル心を持ち合わせているのか?対峙している面が多いと感じた、ベトナム。しかし、共に共通する面は、『真面目さ』であると、私はこの取材を通して感じた。先ずは、そのことを初回の記事に書かなくてはならないと感じたほどだ。決して、フィリピンが不真面目と言っている訳でないことも付け加えさせてほしい。

 

ひとつ例を挙げてみる。ベトナムで生活をしている日本人に取材した時に聞いた話だが、買い物の際に「おつり」を間違えられたことが一度もないと言われた。その話を他の日本人に聞いてみると、同様に頷かれていた。計算が早い?純粋?と色々な憶測が出来るが、1週間の滞在で感じさせてくれた多くの方々の言動を合わせると、「真面目さ」という印象が色濃く残る。

N4合格を目指す男子学生

▲「日本語は難しいです。けれど、頑張ります。」と力強く語ってくれた男子学生。8ヶ月程の寮生活を経て、N4合格を目指す!

 

 日本の介護現場におけるベトナム人の可能性は?

皆さんが一番気にされている部分を、今号の最後にお届けしよう。私の直観的にですが、フィリピンと同様、日本の介護現場で一緒に働ける民族性であると感じます。まだ、一度だけの訪越(ベトナム:越と漢字表記されます)ですが、「真面目さ」と「明るさ」を兼ね備えたベトナム人と一緒に介護現場を作るイメージが出来そうな感じです。

 

ただし、「日本語を書く」という面では、個人差は大きくありますし、全体的に難しさも感じられます。しかしながら、「人に接する」という面や「人を想う」・「人を敬う」という面に関しては、充分すぎる可能性が感じられます。これは、フィリピンに於いても同じように感じた事ですが、家族を想う気持ちの強さを当たり前に見せてくれる姿から感じた結論です。

 

確かに、ベトナムには介護施設がほとんどありません。また、介護という職種も存在しませんし、介護という言葉もない。しかし、その施設がなくても、言葉が存在しなくても、当たり前に感じている気持ちを持ち合わせている素晴らしさを、僅か1週間の滞在ではありましたが、出逢った多くのベトナム人が、私に強く魅せてくれました。形にハマった歓迎の挨拶は、四角四面さを感じたことは否めません。しかし、その表情や目の輝き、握りしめた小さな手には、強い感動を覚えました。

 

多くの可能性を秘めている【ベトナム 社会主義共和国】。次号からは、現在の送り出し機関の動きや日本の介護に対する姿勢を中心にして、ペンを走らせていきます。早く伝えたいことが、本当に多くあります。しかしながら、まだ紙面上では書けない内容もあります。その点もご了承ください。

 

「どうしても知りたい」「外国人の受け入れを早急に検討している」 という事業所や責任者の方々がお見えでしたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。この記事を書き下ろすたびに、皆さんの関心が深くなっていることを感じております。

 

最後に、、、決して騙されないようにして下さい。介護を商売だけで考えている方々が多くなっておりますので、充分に気を付けて下さい。

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