毎年どんな新入社員が来るかドキドキしますよね。特に介護業界の場合は、経験者が入ってくることもあれば、まったく別の業種から入ってくる社会人経験者の方もいます。
キチンと礼節や身だしなみなどを備え付けている人や謙虚な気持ちで仕事に打ち込んでくれる人ばかりだと良いのですが、そうもいきません。中には「どうしてそんなことするの?」と驚くことも・・・。今回は、新社会人として入社してきたA君のエピソードを紹介していきます。
新人の止まらないムダ話、入居者さんにまで上から目線!

私が新人さんの教育担当の頃の話です。新人職員A君を指導していたのですが、挨拶は雑だし、書類の提出が遅れたり、先輩に対しタメ口、入居者さんには「ほら!なんでそんな変なことするの!」と上から目線の発言をしたり周りの職員からはかなり不評でした。
そこで私が現在の問題点を伝えると「オレ、バイトリーダーしてて皆からの信頼厚かったッスから!ここにいる人より能力上なんすよ!」と自信たっぷりに見当違いの返答されたときは「こいつどうしよう」とかなり頭を抱えました。
その後も、自慢話なのか「警察官になれたけど、仕方なくここで働いている」と言ったり、彼女の写真を仕事中にもかかわらず見るように強要してきたりと、ろくに仕事をせずに自分のムダ話ばかりする問題職員でした。
夜勤での急変を目の当たりにした問題職員。変わらず・・・

現場は常に人手不足です。そのためA君も三ヶ月しないうちから、夜勤をするようになりました。私が指導係だったのでマンツーマンで仕事を教えていたのですが、初めての夜勤で入居者様が急変したのです。蘇生措置を行ったのですがそのまま亡くなられました。
その現場を初めて目の当たりにしたA君は涙ぐみながら「オレってすごい仕事してるんすね」とつぶやいた時は「あ、これでA君も変わるかな?」と期待したのですが、休み明けにはまたいつもの調子に戻ってしまいました。あの時の涙はいったいなんだったんだろうと首をかしげました。
結局A君は半年もしないうちに「オレここにいてはいけないレベルの人間なんすよ」といって辞めて行きました。正直、肩の荷がすっとおりた気分でした。
「新人職員は2年が命」じっくり伝え続けよう

昨日まで学生だった人が次の日からは現場の一員として仕事をします。右も左も分からないのが当たり前で、導いていくのが先輩職員の役目です。しかし、中には思う様に行かないことも沢山あります。
私の場合、「新人職員は2年が命」と考えています。じっくりと伝え続けることをモットーとしていつかは一人前になってくれることを信じて指導するようにしています。新人さんに頭を悩ませることもあるかもしれませんが、同じ悩みを持つ仲間同士、一緒に仕事をがんばっていきましょう!