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高齢者用のシャンプーの選び方は、介護従事者の業務の負担を軽減できるリンスインシャンプーやドライシャンプーを使用したり、自立の洗髪が可能な高齢者であれば、なじみの深いシャンプーを選ぶことが挙げられます。

認知症を患っている高齢者には、シャンプーであることを認識してもらうための工夫が、介護従事者に求められます。

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高齢者が使いやすいシャンプーを選ぶポイント

高齢者にとって使いやすいシャンプーを選ぶポイントは、 高齢者自身がシャンプーであることを認識できるか、あるいは介護者にとって使いやすいか、といった視点で選ぶことがおすすめです。 

リンスインシャンプーを使用する

リンスインシャンプーは、一回の洗髪とすすぎでシャンプーとトリートメントをおこなうことができるので便利です。

どうしても他の人に髪の毛を触られるのが嫌な高齢者や、認知症で洗髪することが理解できない高齢者に対して、最低限の介護で頭髪ケアをおこなえると、介護従事者の業務負担を軽減することができます。

高齢者でも一人で洗いやすいポンポ式でおすすめのリンスインシャンプー

高齢者が一人で洗髪するときでもシャンプーを取り出しやすく、介護者も介助しながら片手で操作しやすいポンプ式のリンスインシャンプーと言えば、メリットのリンスのいらないシャンプーです。

べたつきがちな髪でも埃や汚れが付きにくい仕上がりなので、毎日洗髪できない高齢者でも清潔感を保積事が可能。優しく洗うだけで汚れを落とすことができ、指先の弱くなった高齢者でも地肌をきれいに洗いあげられます。

リンスのいらないシャンプーメリット
価格Amazon¥732
メーカー花王
特徴
  • 内容量:480ml
  • 埃や汚れが付きにくい髪質に仕上がるので、毎日洗髪できない高齢者におすすめ
  • 指先の力が弱くしっかり洗髪できなくても、地肌の汚れをさっぱりと落としてくれるので、一人で入浴したい高齢者にぴったり

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「シャンプー」とわかりやすく明記されているもの

 高齢者が自分で洗髪をすることができても、目の前のボトルがシャンプーであることが分かるように、あえて「シャンプー」と明記することも大切です。 

なぜなら、浴室にはシャンプー以外にも石鹸やボディソープなどが用意されているので、分かりずらかったり、標記されている文字が小さくて見えなかったりすることもあります。ですから、目立つように大きくシャンプーと書くことによって、高齢者は迷うことなく手に取ることができます。

昔から使っている商品を選ぶ

認知症高齢者でシャンプーが理解しにくいときには、昔から使っている商品を選ぶと抵抗なく洗髪できる場合があります。

なぜならシャンプーにはそれぞれに色や匂いがあり、昔から馴染みのある商品であれば、介護を受けていても洗髪していることが認識できます。認知症高齢者にとって、分からないことや理解できない介護には、混乱して抵抗する人がありますので、「このシャンプー、いい匂いですね」等と声をかけながら、介護をすると、馴染みの匂いで落ち着く場合があります。

在宅介護でおすすめの高齢者用シャンプーの選び方

在宅介護が必要な高齢者にシャンプーを選ぶには、いくつかのポイントがあります。

 介護者にとって扱いやすいものや、入浴場所が浴室ではなく居室の場合は、専用のシャンプーを選ぶ必要があります。 

介護従事者が負担にならない商品を選ぶ

介護従事者である家族にとって、少しでも洗髪介助が負担にならないようなシャンプーを選びましょう。そのためには高齢者が自分でどれくらい洗身や洗髪ができるか見極めて、自分でできることは自分でおこなってもらう必要があります。例えば両手が使えるのであれば、全身シャンプーは、洗髪だけではなく、体も一緒に清潔にできるので介護者の負担も少なくおすすめします。

全身シャンプーは、液体タイプと泡タイプの2種類があります。

液体を泡立てるタイプ
・洗浄力は泡タイプよりも強いので、入浴頻度が少なくてもさっぱり洗い上げられる
・泡立てる必要があり、介助中に利用者から両手を離さなければいけないので、転倒に気を付ける
泡で出てそのまま洗えるタイプ
・洗浄力は液体タイプよりも弱く、汚れや体臭が気になる場合は洗い上がりに物足りなさを感じる可能性があるが、優しく洗いあげられるので、乾燥肌におすすめ
・液体タイプに比べて減りが早く、経済的ではない

液体タイプの方が洗浄力は強いですが、介助者が洗う時に泡立てる必要があります。一方泡タイプであれば、ポンプから押し出すだけですぐに洗うことが可能なので片手での操作が楽です。介助中に洗浄剤が足りないな、と感じて泡を簡単に足すことができるので、効率よく入浴介助が行えます。高齢者の肌質や入浴頻度による汚れ具合によって、洗浄タイプを選ぶと良いでしょう。

乾燥しがちな高齢者の肌を優しく洗い上げるおすすめの全身シャンプー

肌の水分量が低下しがちで、敏感な高齢者の肌への刺激が少ない商品として、介護用品を扱う会社オリジナル商品の薬用全身シャンプーと、保湿クリームでお馴染みのボディシャンプーがあります。洗い上がりの好みや肌の弱さによって泡か液体かを選びましょう。

商品名介援隊セレクト薬用全身シャンプー 薬用ユースキンS ボディシャンプー
洗浄タイプ液体タイプ液体タイプ
商品画像
価格Amazon¥1,500Amazon¥1,677
メーカー介援隊ユースキン
特徴
  • 内容量:1000ml
  • 3商品の中では洗浄力が一番あり、入浴頻度が少なく汚れや体臭が気になる高齢者の肌をさっぱりと、洗いあげ、次の入浴機会まで匂いを防いでくれる
  • 粉を吹くぐらいの乾燥肌には、洗浄力が強いので不向き
  • 内容量:500ml
  • 他の2商品よりも、洗浄力と洗い上がりのしっとり感のバランスが取れていて、どんな肌質にも使えるので、高齢者だけでなく同居している家族みんなで使えて経済的

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入浴が難しい場合はドライシャンプーを使う

 寝たきりやケガをしていて浴室に行けない場合は、ドライシャンプーを使用しましょう。 

ドライシャンプーというのは、水を使用せずに洗髪できるシャンプーです。例えば自室のベッドで仰向けに寝た高齢者の頭髪に、スプレーで液を噴射し、そのあと髪全体をタオルでふき取ると油脂やフケを取り除くことができます。最近ではスプレータイプだけではなく、ふき取りの必要もないパウダータイプやシートタイプも販売されていますので、高齢者の好みや介護従事者の負担も検討しながら選ぶといいでしょう。

ベッドで寝たままでも使いやすいおすすめの水のいらないシャンプー

介護現場でも良く使われる代表的なものから、汚れが気になるときにさっと使いやすいものまで、介助者が扱いやすいドライシャンプーが3商品あります。一般的なシャンプーよりも比較的安価なので試しやすく、介助者の使い勝手や使うシーンによって使い分けることができます。通常使うシャンプーとは別に、入浴できない時の補助的なシャンプーとして常備しておくと良いでしょう。

商品名フレッシィドライシャンプー リンスインドライシャンプーシャンプーナップ
シャンプータイプスプレータイプ泡タイプシートタイプ
商品画像
価格Amazon¥402Amazon¥1,950Amazon¥1,179
2個セット
メーカー資生堂ハビナースハビナース
特徴
  • 内容量:150ml
  • リーズナブルな価格で経済的
  • 特に介護用ではないので頭皮への刺激や香りは強めで、乾燥肌や敏感肌には向かない
  • 内容量:200ml
  • ムース状の泡が実際にシャンプーしている気分にしてくれる
  • スプレータイプよりもしっとり感が強く、乾燥肌向き
  • スプレータイプよりも減りが早く、コストパフォーマンスに欠ける
  • 枚数:30枚/1個
  • ウェットシートタイプになっていて、シートで髪や頭皮を拭くだけなので扱いやすく、気が付いたときにこまめにお手入れできる
  • スプレーや泡タイプよりは、さっぱり感が低い

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Amazonでシャンプーナップを見るAmazon¥1,1792個セット

フケやかゆみ防止のオーガニックシャンプーを使う

毎日入浴ができない高齢者には、フケやかゆみ防止のためにオーガニックシャンプーを使います。

なぜならオーガニックシャンプーは頭皮や髪への刺激となる成分を使用していないため、皮膚トラブルを防ぐことできるからです。アレルギーや洗髪する回数が限られている場合には、化学物質がなく保湿力が高いオーガニックシャンプーをおすすめします。

敏感な高齢者の頭皮にも低刺激なおすすめのオーガニックシャンプー

オーガニックシャンプーといっても、天然の香料が多く配合されていたり、洗浄力が強いものもあります。その中でも乾燥して敏感な高齢者の頭皮を優しく洗い上げ、清潔感も保ってくれる、おすすめのオーガニックシャンプーが泡タイプと液体タイプの2商品があります。頭皮が乾燥しやすく敏感であれば泡タイプ、洗浄力を重視するのであれば液体タイプを選ぶといいでしょう。

商品名パックスナチュロン 泡ポンプ式 シャンプーオルナオーガニックシャンプー
商品画像
価格Amazon¥917 Amazon¥3,300
メーカー太陽油脂SOLIA
特徴
  • 内容量:500ml
  • 泡で出てくるタイプなので介助中でも洗いやすい
  • 石けんシャンプーなので洗い上がりはさっぱりとして、一般的なシャンプーよりも洗った後のきしみ感が強いが、ドライヤーで乾燥すると指通りのなめらかな髪になる
  • 液体で出る一般的なシャンプーよりも減りが早く、コストパフォーマンスに欠ける
  • 内容量:400ml
  • 加齢により細くコシのなくなった髪もふんわりと仕上がり若々しさをアップしてくれる
  • 香りが強めなので入浴頻度が少なく体臭が気になる場合効果的だが、男性には女性的な香りで敬遠される可能性あり

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施設でおすすめの高齢者シャンプーの選び方

施設で高齢者のシャンプーをするときには選ぶポイントがあります。

例えば認知症の高齢者には入浴を拒否する人があります。介護職員は清潔を保つため入浴を勧めたり、本人の意向を尊重して必要最低限の介護をおこなったりしますが、まずは高齢者に合わせてシャンプーを使い分けることが重要です。

つまり高齢者によって食事の味付けをかえたり、お部屋の雰囲気をリラックスできるようにしつらえたりするのと同じように、 シャンプーを使い慣れたものに変更することは、個人の尊厳に配慮したケアのひとつです。 

家族介護者に相談して選ぶ

家族介護者に相談して、長年高齢者が愛用していたシャンプーがあれば紹介してもらいます。高齢者が施設入所していも、肌に合わないという理由でシャンプーや石鹸を自分で用意することは可能です。お気に入りやこだわりがある高齢者には、好きなシャンプーを利用してもらう事で、入浴の時間を楽しんでもらえるように心がけましょう。

業務の負担が軽減できる商品を選ぶ

業務の負担軽減できるシャンプーを選ぶのであれば、リンスインシャンプーがおすすめです。なぜならシャンプーとリンスが別々の場合、洗いとすすぎがそれぞれ1回ずつ必要になります。高齢者によっては、障害や負傷している所があると、前かがみになることに負担がかかる人があります。また認知症高齢者の場合、頭からシャワーをかけられることが理解できずに介護に対して抵抗する人があります。ですからリンスインシャンプーは高齢者に負担をかけず、さらに洗髪回数を減らし、短時間で頭髪ケアをすることができるので、おすすめします。

女性にはにおいが優しいシャンプーを使ってみる

女性の高齢者には、においが優しいシャンプーをおすすめしてみましょう。なぜなら、 香りがしばらくつづくと化粧やおしゃれをしている気分を味わうことができるからです。 あまり入浴を好まない方でも、優しいにおいに包まれることが楽しみの一つなることがあります。

高齢者の好みや使用用途によってシャンプーを選ぶことがポイント

高齢者の好みや使用する用途によってシャンプーを選ぶことが大切です。

たとえば、好みという点でいえば、使い心地やにおいが気に入っているもの、または長年愛用しているものを用意します。

使用する用途という点でいえば、認知症で頭を洗うことが理解できない人の場合、通常のシャンプーよりも介護の手間を省くことのできるリンスインシャンプーがおすすめです。

施設では毎日入浴できないこともあります。使用する高齢者にとって、入浴したあとも心地よいにおいが続くシャンプーは、おしゃれをするのと同じ効果が得られ、集団で生活していても体臭のことで周りを気遣う必要はなくなります。

シャンプーには様々な種類があります。男性用、女性用といった区別だけではなく、髪質や頭皮によって使い分けたり、使用することで毛染め効果が得られたりするものまであります。

 高齢者の好みや使い心地を一緒に相談しながら、お気に入りのシャンプーを見つけて、入浴タイムを楽しみましょう。 
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