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利用者が感染症にかかってしまうと大変ですよね。特に入居施設ですと、蔓延しないよう色々と対策を考えなければなりません。もちろん高齢者だけでなく、介護職員も感染症にはかかる可能性はありますので、日々の予防を忘れずに行うようにしましょう。

介護職員から利用者に感染させるようなことがないように、施設全体での研修会などを定期的に開催して知識を深めていく必要があります。利用者が感染症になり、一番怖いのが死亡してしまうことです。

我々も同じことですが、高齢者は特に重篤になってしまう可能性が高いのです。感染症にかかる前に、しっかり対策や予防法を検討しておきましょう。今回は高齢者がかかりやすい感染症や、感染症予防についてお伝えしていきます。

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命の危険!高齢者を脅かす感染症の種類とは?

感染症の種類

まずは感染症の種類についてお伝えしていきます。高齢者がかかりやすい感染症は以下の通りです。

肺炎

高齢者の肺炎といえば誤嚥性肺炎を思い浮かべる人が多いのですが、感染する肺炎の種類があることも覚えておきましょう。少し前に流行した、「マイコプラズマ肺炎」なんて言葉を覚えているでしょうか?

マイコプラズマ肺炎は飛沫や接触によって感染してしまいます。感染時期としては冬場だけでなく、夏場に流行することもあるので覚えておきましょう。

症状としては

  • 発熱
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 乾いた咳

などがあります。

特に咳が続く症状が多いので、予防策としてマスクを着用するようにしましょう。また、接触感染もあるのでしっかりと手洗いを行うようにして下さい。

インフルエンザ

高齢者だけでなく、乳幼児にとっても危険なインフルエンザは有名な感染症の一つです。

毎年11月くらいから感染者が現れ、1月から2月をピークに流行しています。

症状としては

  • 高熱
  • 倦怠感
  • 嘔吐

等が見られ、体を起こすことができないくらいつらい状態になってしまうこともあるのです。予防対策としては介護施設で働く職員と入居者は、「予防接種」をしっかりすることです。また、マスク着用と手洗いうがいの徹底を施設内の取り決めとしておきましょう。

結核

現在では結核患者の数も減っていますが、まだまだ感染する可能性もありますので十分注意しなければなりません。特に高齢者の場合はもともと結核菌に感染していたが発病はせず、加齢による免疫低下が原因で発病してしまうこともあるので、十分注意しなければなりません。

症状としては

  • 発熱
  • 胸の痛み
  • 痰がでる
  • 食欲低下

等があり、ひどくなってくると血の混じった痰がでることもあります。

予防法としては予防接種がありますが、予防効果はあまり高くないといわれています。とにかく免疫力を低下させないようバランスの良い食事や、適度な運動を行うことが結核予防に繋がるのです。

食中毒(Oー157)

夏場の感染症代表といっても過言ではないのが食中毒です。食中毒でも流行する時期があるのですが、O-157は夏場に流行する食中毒となっていて、抵抗力の弱い高齢者が感染すると重症化してしまうことがあります。

症状としては、

  • 激しい腹痛
  • 下痢
  • 水様便
  • 血便

となっていて、潜伏期間は2.3日から1週間程度となっています。O-157は経口感染であるため、手洗いとアルコール消毒などでしっかり予防しましょう。また、施設では利用者の居室の冷蔵庫などをこまめにチェックするのも予防の一つになるでしょう。

ただ、万が一介護現場で食中毒による感染症になった利用者が出たときは、どのような対処法をすれば良いのでしょうか?

食中毒で突然の嘔吐!適切な対応方法は?

手をつなぐ

O-157以外にも、多くの食中毒が存在します。食中毒の中には飛沫感染や接触感染により蔓延していくウイルスも多くあるので、むやみに触れたり近づいたりしないようにしましょう。

食中毒の症状は、

  • 腹痛
  • 下痢便
  • 発熱
  • 嘔吐

が一般的で、特に介護施設で注意しなければならないのは嘔吐の後始末です。嘔吐は食事中など、他の利用者や職員がいる前で突然起こることもあるので、素早い対応が必要になります。決められた手順で後始末をしなければ、職員や他の利用者に感染してしまうこともあるので正しい手順を身につけましょう。

嘔吐の処理

利用者が嘔吐した場合には、感染症の可能性があるので素早く処理し、換気が必要です。

また、処理する時に介護職員が感染したら大変ですので、マスクや使い捨てガウン、ビニール手袋を使用します。

まずは、嘔吐物の上に新聞紙などを利用し、嘔吐物がすべて隠れるようにしたあと、0.1%の次亜塩素酸ナトリウムを注ぎます。注いだ後は外側からペーパータオルや新しい新聞紙を外側からきれいに取り除いていきます。全て拭き取った後は汚染された床にきれいなペーパータオルを敷いて、次亜塩素酸ナトリウムを10分程度浸すと感染源をしっかり除菌できますので是非試してみて下さい!

日々の研修で、職員全体に予防法を周知させよう!

今回は高齢者がかかりやすい感染症や、予防法についてお伝えしましたがいかがでしたか?

夏場の暑い季節は食中毒による感染症に注意して、しっかり予防しておきましょう!

食中毒による症状は以下の通りです。

  • 腹痛
  • 下痢便
  • 発熱
  • 嘔吐

となっていて、接触感染や飛沫感染、経口感染により蔓延していきます。特に嘔吐物は正しい手順で後始末ができるよう、日頃から研修の機会などを設けておくとよいでしょう。まずは感染者が出ないよう、予防方法の周知徹底を心がけましょう!

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