介護施設では定番のレクリエーション。
デイサービスやデイケアなどでは毎日違ったレクリエーションを考えなければならず、頭を悩ます人も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのがことわざクイズです。
高齢者でも盛り上がり、脳トレにもなるものと考えるとなかなか難しいものですが、ことわざは古くからあり、高齢者にも馴染みがあるものなので取り組みやすいです。
ことわざは活用しやすいですが、具体的にどうすれば良いのか分からないという人もいるでしょう。ことわざクイズのやり方について詳しくお伝えします。
目次
穴埋めことわざクイズのやり方

まずは簡単に穴埋め形式にしましょう。
穴あきの部分を答えてもらい、ことわざを完成させた後、その意味を教えていただくとより良いレクリエーションになります。
ホワイトボードやに大きく書いて一人ずつ答えてもらったり、「分かる人教えてください」と言って答えてもらったりします。
数人のグループに分けて行うと利用者さん同士がより交流しやすくなります。
なかなか答えの出ない利用者さんが多いと考えられる場合は、グループにすることで答えは出なくてもその場の雰囲気を楽しむことができるかもしれません。
穴埋め形式ことわざクイズの例
最初は達成感や楽しみを感じてもらえるよう、簡単なことわざから始めましょう。
〇の上にも三年(石)
大変なこと、辛いことでも、地道に続けていればいつか実るという意味。
〇隠して〇隠さず(頭、尻)
自分の欠点や他人に知られたくないことなどの一部を隠しただけなのに、全部隠したつもりになること。
〇〇を叩いて渡る(石橋)
用心深いこと、丁寧に、慎重に行うこと。
〇に金棒(鬼)
もともと強いものが、何かを得てさらに強くなること。
数問簡単な問題をした後は、難しいことわざに変えて利用者同士で考えていただいたり、分かる利用者さんに解説していただいたりしてレクリエーションを展開していきましょう。
〇〇〇は嫁に食わすな(秋茄子)
秋の茄子はおいしいことから、嫁に食べさせるのはもったいないといういびるような意味。また、秋茄子はおいしいが、体に悪い影響を及ぼすこともあるため、大切な嫁には食べさせてはいけないという優しさの意味もある。
短気は〇〇(損気)
短気になると結局は自分が損をすることになるという意味。
〇〇から鳥が立つ(足元)
身近なところで思いもよらぬことが起きること。
雨だれ〇を穿つ(石)
雨だれでもずっと打ち続ければ石に穴が開くということから、どんな小さな努力でも、続けることでいつか努力が実を結ぶという意味。
利用者のレベルに合わせてサポートする

答えが出ず、静まり返ってしまった時はヒントを出しましょう。
その際、答えの分かっている利用者にヒントを出してもらうのも良い方法です。
ヒントの出し方が分からず戸惑っている場合は「犬の鳴き声でヒント出してくれる?」「答えの物指さしてみて」などとサポートしましょう。
また要介護度や認知症の有無、積極性などによってやり方を変えるようにしましょう。
三択にして答えだと思うものに挙手してもらうようにすると比較的答えてもらいやすいです。
一人一人当てていく形だとストレスを感じてしまったり、分からないのに当てられて不穏になったりすることが考えられますので、どのような形式で行うかは利用者を見て決めるようにすると良いでしょう。
下の句当てことわざクイズ

ことわざを上の句と下の句に分けます。
ホワイトボードに書いても良いですし、事前に上の句と下の句に分けて書いた画用紙などをう準備しておくのも良いです。
職員が上の句を読み上げ、下の句を答えてもらいます。
下の句当てことわざクイズの例
河童の-川流れ
慣れていても油断して失敗することがあるという意味。
笑う門には-福来る
いつも笑っていれば福が寄ってくるという意味。
類は-友を呼ぶ
自然と似た者同士が集まるという意味。
飼い犬に-手を噛まれる
親しい人に裏切られたり、傷つけられたりすること。
待てば海路の-日和あり
今は運が向いていなくても、待っていればいつか幸運がやってくること。
紺屋の-白袴
人のことばかり気にして自分のことは手が回らなくなること。
言いたいことは-明日言え
その場の感情に流されず、よく考えてから発言した方が良いという意味。
磯の鮑の-片思い
片思いのこと。自分は思っていても相手は何とも思っていないこと。
ことわざを完成させた後はその意味を利用者に聞いてみても良いですし、どのような意味があって、どのような場面で使われるのかということを職員が解説しても良いでしょう。
馴染みのことわざをうまく活用

高齢者施設でのレクリエーションは様々なことに考慮しなければなりません。例えば、高齢者でも盛り上がれるということの他に、脳トレになるか、利用者さん同士の交流ができるかなどです。
ことわざは古くからあるものなので高齢者にとって馴染みが深い上、物知りな利用者さんからは、今の若者は知らないようなことを教えてもらえることもあります。
人に何かを教えることは高齢者のプライドを刺激し、やる気や意欲を引き出すことにつながります。
また歳を取るにつれて「何もできなくなってしまった」と感じている利用者には、自分にできることを発見していただくきっかけにもなります。
ことわざをうまく活用し、高齢者でも盛り上がれるレクリエーションに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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