「おじいちゃん、おばあちゃんと話をするのは好き」で介護職に就いたけれど「大勢の人前で話すのは苦手だな」と感じる人もいるでしょう。一対一でのコミュニケーションと一対大勢のコミュニケーションは違います。しかし、介護職に就いていると朝の会をしたり、レクリエーションをして盛り上げたりしなくてはなりません。仕事だからやらなくてはいけないけれども苦手という人へ、レクリエーション克服のコツと改善策をお伝えします。
目次
レクが苦手でもできる5つのポイント

1.笑顔と大きな声で始める
レクリエーションの苦手な人はまず話し始めが「うぅ…」と尻込みしてしまうのではないでしょうか。まずは大きな声で挨拶をしてみましょう。自信を無くして声が小さくなってしまうとやりづらいその場の空気にどんどん飲まれてしまいます。最初に勇気を出して、大きな声で「おはようございます」「皆さんこんにちは」などと言います。すると調子が出てきてその後もやりやすくなります。人前で話をする時は初めの一歩が非常に重要です。
2.自分が楽しむことでみんなも楽しい気持ちになる
レクリエーションの苦手な人は「楽しむなんて無理だよ」と思うかもしれません。しかし「楽しませなきゃ」ではなく「私が楽しめばいいだけ」と考えてみるのはどうでしょうか。もちろんレクリエーションは利用者に楽しんでもらうものですが、職員が楽しそうにしているかという点がとても大切なのです。正直、内容よりも雰囲気です。楽しそうにしている職員を見ることが楽しいのです。自分が楽しむことが利用者を楽しませることにつながります。
3.職員が協力して雰囲気作り
レクリエーションは雰囲気が何よりも大切です。レクリエーションはチームプレイです。司会をする職員の他に、レクリエーション中に少し手助けをしてくれる職員がいるだけで盛り上がり方は全然違います。通りすがりの別業務をしている職員が「お、頑張ってる?」「みんなやってみてよー」と一言発するだけで空気が変わります。不安な場合はほかの職員に、事前に手助けをお願いしておくと良いでしょう。
4.自分の得意なことをレクにする
「何を話したらいいかわからない」「1時間も話し続けるなんて無理」と苦手意識を持っている人もいます。しかし、話し続ける必要はないのです。話すことが苦手な人は自分の得意分野をレクリエーションにしましょう。楽器が得意なのであればピアノ演奏をしたり、製作が得意なのであればBGMを流しながら製作物を作成するのもレクリエーションになります。話すのが苦手な人にはおすすめです。
5.利用者の好きなことをする
普段の会話の中で利用者の好きなことや得意なことを聞き出します。お花の好きな利用者であれば机の上に小さなプランターを置いて苗を植えてみたり、お花を生けてみたりすると良いでしょう。編み物が得意な利用者であれば利用者が先生役となり、教えてもらいながら、みんなで簡単な手編みをしてみるのも良いかもしれません。利用者を巻き込んで取り組むことで自然とみんなが楽しむ雰囲気になります。
レクが苦手なみんなの声

仕事でレクリエーションをしなければならないとはいえ、本当は苦手だしやりたくないと思っている人もいます。みんな心の中ではどのように思っているのでしょうか。
やりがいはあるけれどレクは苦痛
「最近転職して介護職に就きました。お手伝いをするのは好きだしやりがいは感じています。毎朝15分ほど利用者の前で話をしなければなりません。家に帰って内容を考えなくてはならないし、盛り上げなくてはならないし、とっても苦痛です。介護は”お世話をする”というイメージで飛び込んだので嫌だなと思いつつしています。」
正直言ってめんどくさい
「僕はデイサービスに努めています。でも、レクリエーションが大嫌いです。一人だけテンションをあげなくてはならないのに、場は盛り上がらず…レクリエーションに誘っても乗り気でなくて参加しない利用者もいます。正直めんどくさいです。」
頑張っても無反応
「私はレクリエーションが苦手です。頑張ってみんなの前に立って喋っても、利用者さんは無反応です。できればやらずに済めばいいのになぁと思います。レクが苦手だけれど介護施設で働いている人はみんなどうしているのか気になります。」
自分に合ったやり方なら苦手でもできる

利用者の前で喋り続けることがレクリエーションではありません。介護施設ならばテレビがあるのでテレビでお手本を見ながら体操をしたり、歌を流しながらそれに合わせて体操をすることもできます。司会が苦手ならば台本を用意して利用者に読んでもらったり、歌も一人で歌うのではなくてみんなで合唱をするなど、利用者を巻き込んでするのも良い方法です。利用者を巻き込むことで利用者自身に役割を持ってレクリエーションに参加してもらうことができます。
喋りが上手であることに越したことはありませんが、喋りが上手な人が必ずしもレクリエーションの上手な人ということではありません。レクリエーションに必要なのは楽しめる雰囲気作りです。レクリエーションが苦手な人でも自分に合った方法を探して取り組んでみましょう。
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