来年平成30年度は、6年に1度の介護報酬と診療報酬の同時改定が行われます。

またそれと同時に、第7期介護保険事業(支援)計画第3期医療費適正化計画第7次医療計画

一体改革も行われます。

今回は、来年度の介護報酬と診療報酬の同時改定についてご紹介します!

まずは、介護報酬からです。

介護報酬とは?

 

そもそも、介護報酬とは何なのでしょうか?

介護報酬」とは、

事業者が利用者(要介護者又は要支援者)に介護サービスを

提供した場合に、その対価として事業者に支払われるサービス費用をいう。

つまり高齢者にサービスを提供して、いただく売り上げのことを指します。

介護報酬は、サービスごとに設定されています。

各サービスの基本的なサービス料にプラスして、各事業所のサービスの提供体制や

利用者の状況などに応じて加算・減算されています。

介護報酬の支払いの流れは以下のようになっています。

(引用:厚生労働省|介護報酬について

利用者負担は1割、残りの9割は税金で賄っています。

税金が多く使われているため、3年に1度見直しを頻繁に行う必要があります。

介護報酬プラス改定の方針

 

前回の2015年の改定では、人手不足や人件費高騰等の影響で-2.27%と大きく引き下げられ、

介護事業者にはかなりのダメージを与え倒産したところも出ました。

さて、介護報酬引き下げにより、このようなことが起こったことを踏まえ

2018年の介護報酬は引き上げなのでしょうか、それとも引き下げなのでしょうか?

今回は、引き上げの方向で検討されていることが分かりました。

介護事業者の厳しい現状を抜け出すためにも、介護報酬を引き上げる動きに入っています。

引き上げ率はまだ決まっていませんが、

介護報酬が上がると保険料が上がることになるため、大幅な値上げにはならないと考えられます。

引き上げにより収益率改善も考えられ、他業種からの参入や事業拡大等、

業界全体に活気が戻る可能性があります。

介護報酬引き上げ?に至る背景

 

介護事業経営実態調査(厚生労働省10月26日発表)によると、

平成28年度の決算状況の結果は、全てのサービスの平均収支差率(平成27年度比較)は3.3%、

0.5%マイナスとなりました。

平成29年度も同様、半数以上の介護サービスの収益が悪化しています。

このような結果から、収支差率が大きいサービスを中心に見直しが行われます。

次に、診療報酬について説明します。

診療報酬とは?

 

診療報酬とは、医療保険から医療機関に支払われる治療費のことです。

(引用:あなたの医療と診療報酬

また、私たちが窓口で支払っている診療報酬の全てが医師や看護師等の収入になるわけではありません。

人件費はもちろん、医薬品費、医療機器・機材費、施設関係費、その他ランニングコスト等にも

診療報酬で賄われています。

(引用:日本医師会|私の払っている医療費ってどうなってるの?なるほど診療報酬!

診療報酬引き下げ?

 

財務省は10月25日、診療報酬を2%台半ば以上の引き上げを求める方針を求めました。

医療費は過去10年で2.5%のペースで増加しています。

しかし、社会保障の財源を持続していくためには大幅な引き下げが必要である!という考えに至りました。

しかし、日本医師会などは強く反発しており、年末に向けて激論になりそうです…。

同時改定 介護との連携が重要

 

平成30年度は介護報酬と同時改定となります。

そこで、医療と介護の連携が重要になってきます。

その中で特に重要と考えられる、これから検討される4つの項目をご紹介します。

①看取り

・「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を踏まえた対応

居宅、介護施設、医療機関等における見取りと医療・介護サービスの在り方

・要介護被保護者等の状態やニーズに応じた、医療・介護サービスの供給の範囲

 

②訪問看護

・医療機関から在宅への円滑な移行支援に係る訪問介護の提供体制

・在宅での療養生活を送るための訪問看護の24時間対応や急変時対応

・訪問看護における医療職と介護職との連携

 

③リハビリテーション

・医療と介護による、継続的なリハビリテーションの提の在り方

・リハビリテーションにおける医師の指示や実施計画などの在り方

 

④関係者・関係機関間の連携・調整

入退院時や、日常療養時・急変時などにおける、医療機関と居宅介護支援事業所等の

医療・介護を含めたサービス提供者間の連携の在り方

(引用:厚生労働省|平成30年度診療報酬改定に向けた議論の概要

2025年には、団塊の世代(1974~1949)が75歳以上になります。

このことから、医療・介護ニーズが増大していき、

支え手(労働人口)が減少していくことが予想されます。

その中で、国家財源も厳しく国に頼ることが難しくなった現在、市町村が中心となり、

住み慣れた地域で高齢者が介護や医療などのサポートやサービスを行い、

住まい、介護、医療、生活支援・介護予防を包括的に行っていく(地域包括ケアシステム

ことの実現を目指しています。

また今後、高齢者が増加する中で、認知症高齢者の増加が見込まれます。

認知症高齢者が地域で生活していくためには、認知症への理解や医療や介護等の

連携が重要になり、地域での支えが不可欠です。

地域包括ケアシステムの実現を目指すには、地方により高齢化の進展状況が異なる等、

地域によって特性が異なるため、保険者である市町村や都道府県が

自身の地域の特性を把握して体制を作り上げていくことが必要です。

おわりに

 

国家財政は非常に厳しく、多職種との連携が重要になってくることがわかります。

この流れを悲観的に受け取るのではなく、このような状況を期に、

その人らしく生きることができる地域づくりを、皆が自分事として考えていくと

また未来が変わってくるのかな、と思います。