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介護職の転職でおすすめの資格は、介護の知識や技術を学ぶ研修の受講です。無資格の場合は、介護職員初任者研修を取得することや、現場経験者の場合は、実務経験の条件が該当することで得られる介護支援専門員などを取得すると、成功する可能性が格段に上がります。
また、未経験からのスタートでも、資格を取得しているだけで転職先に優遇される傾向があります。
現場経験からの転職の場合は、より高度な資格を所持しているかどうかで転職先の選択が幅広くなります。

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介護職の転職で取得しておきたい資格

介護職には無資格で応募できる求人は多いですが、取得していると資格保持者として給与や待遇で有利になります。

介護職員初任者研修

 介護知識や技術が学べる基礎資格 になります。受講にあたって特に資格は必要ありません。おおよそ3ヶ月程度で修得できます。
介護職員初任者研修は、2013年より新しくできた資格です。以前はホームヘルパー2級や介護職員基礎研修という資格がありました。在宅介護、施設介護を問わず、幅広く必要な介護技術と知識が学べるのが特徴です。
学習内容は、厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」にて定められた10科目130時間のカリキュラムになります。「介護における尊厳の保持・自立支援」「介護の基本」等の他、認知症の理解やコミュニケーション技術などを学びます。カリキュラム終了後に筆記試験があります。筆記試験に合格すると、介護職員初任者研修の修了となります。介護職として未経験であっても資格保持者となり、資格手当が支給される事業所も多く、おすすめの資格です。

介護福祉士実務者研修

 介護職員初任者研修の上級資格 と位置づけられています。より高度な専門知識や介護技術が学べる資格になります。また介護福祉士実務者研修修了と実務経験3年以上により国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができます。
その他、訪問介護事業所では、実務経験に関係なく、資格保持者としてサービス提供責任者になれます。介護職員初任者研修と同様に資格手当が支給される事業所が多く、キャリアアップに有効です。
学習内容は、介護職員初任者研修は10科目130時間に対して、19科目450時間と長く、より専門的な知識の修得を目指しています。また介護職員初任者研修と大きな違いは、医療的ケアを学ぶ点です。喀痰吸引や胃ろうなど医療の知識を得ることができます。
無資格から研修を受講する場合、19科目450時間の学習が必要になります。現在、旧ホームヘルパー2級や介護職員初任者研修などすでに資格を保有している人は、免除される科目もあるため、確認しましょう。

介護福祉士

 「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められた国家資格 です。
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」第2条第2項では、

「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう」

と定められています。在宅、施設問わず、日常生活上の介護の他、介護に関する相談や指導、助言と幅広く活躍しています。
介護福祉士は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修のように講座を受講しただけでは取得はできません。転職の場合、介護福祉士になるためには、3年以上の実務経験を積み、介護福祉士実務者研修を修了し、受験資格を得る人が多いです。
多くの介護施設でキャリアパス制度が導入されています。すぐに得られるものばかりではありません。先を見据えて段階的に資格取得をお勧めします。

参考介護福祉士国家試験公益財団法人社会福祉振興・試験センター

認定介護福祉士

 介護福祉士の上位資格として2015年12月より創設された民間資格 になります。一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構が認証や認定を行っています。比較的新しい資格で認知度も低いですが、介護のエキスパートとして、人材育成や多職種との連携を図りながらサービスを提供する上で、必要なスキルを身に付けることができます。介護でキャリアアップを目指すのであれば、将来性の高い資格といえます。
認定介護福祉士の養成研修を受講するには条件があります。

  • 介護福祉士として5年以上の実務経験を有する
  • 介護職(5~10名程度)のチームでリーダーとしての経験
  • 在宅系、施設系サービスの両方での経験

養成研修はⅠ類345時間とⅡ類255時間があり、合計600時間の研修を修了する必要があります。養成講座によっては、養成研修の他に、介護福祉士ファーストステップ研修や現任研修などすでに受講を修了していることを条件にしているところもあります。実際に受講する際に確認しましょう。

参考認定介護福祉士(仮称)制度の方向性について厚生労働省

介護支援専門員(ケアマネージャー)

 介護支援専門員は利用者に対して直接介護を行うのではなく、利用者や家族とサービスとの調整役です 。介護福祉士や社会福祉士、看護師など国家資格を所持してから5年以上実務経験によって試験を受けることが可能になります。ただし、介護支援専門員は試験に合格するだけではなることができません。都道府県が行う介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を修了して介護支援専門員として登録してなることができます。
仕事内容は、利用者に対して直接介護を行うではなく、利用者や家族の状況を把握し、相談をもとに必要なマネジメントを行います。その他、施設介護では、老人福祉施設、老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院において介護支援専門員の配置が必須となっています。
国家資格ではありませんが、上記以外にも介護保険では配置が義務づけられている事業所があります。介護の仕事は、体力や年齢的に負担が大きく、また結婚や出産、子育てによって続けることが困難な状況に陥る場合があります。その点、資格取得後は、相談業務やマネジメント業務へ転職の道を切り開くことが可能になります。

介護予防運動指導員

 高齢者のための介護予防プログラムの作成、運動指導によって自立した生活が送れるように支援する指導者 になります。介護予防のスペシャリストとして注目されています。「地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター」の認定資格です。
仕事内容は、「介護予防プログラムの立案と実施」「介護プログラムの事前・事後評価」「他の専門職との連携」などになります。入所施設や通所施設の他、運動機器メーカーなど活躍の場が幅広いです。
介護予防運動指導員養成講座は、12科目31.5時間行われます。研修は3日間程度で修了することが可能です。筋肉向上トレーニング、健康維持や介護の予防につながる知識などが学べます。ただし、無資格の人は受講できません。受講対象者は、2年以上実務経験のある介護職員初任者研修修了者、介護福祉士実務者研修修了者、介護福祉士、介護支援専門員などの資格保持者となります。

参考介護予防運動指導員養成事業地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

喀痰吸引等研修

 痰の吸引、経管栄養を医師の指示や看護師と連携のもと、行うことができる介護職員を養成する研修 になります。基礎研修では専門知識を学び、実施研修では実際に吸引や経管栄養の技術を学び、両方の研修を修了することで一部の医療行為が可能になります。
介護職員ができなかった医療行為の法律が整備され、できるようになったため、特に施設系の介護職員にはおすすめの資格です。

参考喀痰吸引等研修厚生労働省

▲喀痰吸引等研修

▲喀痰吸引等研修

未経験からの転職の場合

実務経験がなくても取得可能な資格を身につけることで、求人先の選択肢が広がります。また未経験でも資格を持っていることが、仕事への前向きな意欲としてアピールすることができます。少しでも転職活動を有利に進めるためにも、資格の取得をおすすめします。

介護職員初任者研修は取得したほうが〇

 無資格、未経験であっても介護の仕事は始められますが、仕事に就く前に取得したほうが有利 です。未経験の現場で、覚えることが多すぎて精神的にも身体的にも負担が大きくなります。また働きながら資格取得は、負担が大きく挫折する人も多いです。
入職する前に準備をしたいと思っている人は、資格取得を先にして転職活動を行いましょう。資格取得をしていれば、入職時から資格手当が期待できます。
厚生労働省「平成30年度 介護従事者処遇状況等調査」結果の概要では、介護職員の平均給与額の状況が報告されています。同じ介護の仕事をしていても保有資格によって差が生じます。また未経験で介護職として初めて転職をしても、資格取得をしていることで平均給与額が異なります。

保有資格平均給与額
全体300,970円
資格なし261,600円
介護職員初任者研修修了285,610円
介護福祉士実務者研修修了288,060円
介護福祉士313,920円

資格取得サポートを受ける

 未経験から入職できる事業所では、働きながら資格取得を目指すことが可能であり、サポート体制が充実 しています。転職活動時、先に伝えることで未経験でも有利になります。
その他、転職サイトや転職エージェントによっては、入職前に補助を受けて資格取得後に就職を紹介しているところがあります。資格取得には時間やお金がかかります。資格取得後、そのまま系列の介護施設で就職することにより実質無料で資格取得ができるところがあります。
また人材不足の介護施設が多いため、転職先にて「資格を取得報奨金が支給される」「研修費用の半分程度を補助する」など独自にサポート制度を取り入れています。転職前によく調べて自分に合った事業所を選びましょう。

実務経験が必要ない福祉系資格は取得するのがおすすめ

 実務経験が不必要で、未経験の人であっても受講ができる民間の資格は転職に有利となるため、積極的に取得するとよい でしょう。また未経験であっても知識をつけるために準備しておくことは、アピールになります。
キャリアパス制度では、実務経験に対して求められる資格があります。また介護の資格は、すぐに取得できるものばかりではありません。一定の実務経験を有するものがあります。資格取得は、早いほうが今後の予定も立てやすく、目標が見えてきます。資格保有は、専門知識や技術を習得していると考えられ、即戦力として活躍の期待は大きいです。

現場経験者の転職の場合

介護の現場経験者であれば、ある程度の実務経験を踏んでいるので、より専門的な資格を取得できる条件が揃っています。また経験者相応のスキルを求められることが多いので、有利に条件交渉を進めるためにも、経験を裏付けられるように積極的に資格取得を目指しましょう。

自分の実務経験を確認する

 実務経験の把握や確認を行い、受験ができる資格があれば、積極的に受けましょう 。また実務経験が足りない人は、転職を決めた段階で事前に実務経験の月数を確認し、次の転職先で資格取得が
ができる旨を伝えることでアピールが可能です。

資格取得が実務+高スキルの好印象を受けやすい

 職歴だけではなく、実務経験に応じた資格を所持していることは強み になります。多くの事業所では介護のキャリアパス制度を導入しています。介護職員の資格保有率によって介護職員処遇改善加算が異なります。転職の際、福祉系の資格で実務経験が必要な資格を所持していると、優遇されやすい傾向があります。

介護職の転職は資格を持っていればより優遇されやすい

 未経験で資格なしでも始められる介護職ですが、資格を取得することで任される業務も変わり、資格保持者は優遇されやすい傾向 にあります。転職の成功は、資格取得によって左右されるといっても過言ではありません。
訪問介護事業所では、現在、旧ヘルパー2級の資格保持者がサービス提供責任者を行うことは可能です。一方で介護保険では、サービス提供責任者を看護師、介護福祉士、介護福祉士実務者研修修了者などとしており、旧ヘルパー2級の場合、介護報酬が減算になります。事業所によっては実務経験がなくても介護福祉士実務者研修修了者としてすぐにサービス提供責任者を任されることがあります。
未経験からのスタートであっても積極的に資格取得に励むことで高度な技術の習得が可能です。結果、将来的に安定した就業が望めます。介護職として3年後、5年後など先を見据えて、必要な資格を取得し、キャリアアップを目指しましょう

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