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雇用される側は雇用する側の指示に従うのは当たり前という概念がありますよね。確かに何でも自分勝手に仕事をされると利用者に迷惑がかかるため、指示に従うのは大切ですが、指示がすべてではありません。

介護はみんなで考えていくものですがなかなか伝わりません。私はグループホームで管理者をしています。今回は普段言えない介護職に対する不満です。

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介護職員は忙しいが口癖

私が管理者をしているグループホームは1ユニット9人で運営しており、2ユニット18人が入居しています。平均介護度は3程度のため、重介護が必要な人も片時も目が離せないという人も管理者側としていないと認識しています。

それでも介護職員から出る話題はいつも職員が足りない、忙しいという言葉ばかり。具体的にいつの時間が忙しいのか、どの時間帯で職員が足りないと感じるのか、具体的なことを聞くと「詳しいことはリーダーに聞いてほしい…」と尻すぼみの返答だけです。

管理者がすべて正しいわけではない

私は介護支援専門員であり、管理者ですがグループホームのルールは管理者ではありません。管理者はどのようなことがあっても責任を取ることだと考えています。

介護職員にはその部分を理解してもらえず、管理者イコール最高権限がある者と考えられてしまいます。私は毎日現場に出ているわけではないのでリアルタイムの情報がない場合も多いです。現場の介護職員の方が日々の変化に敏感です。敏感な部分に自信を持ってほしいのですが、なかなか自信が持てないようで管理者の意見に賛成という考えに流れてしまいます。

管理者が個別利用者の担当ではないことを明確にするために、介護職員で利用者担当を決めることにしました。

「好きなことは最期まで続けてほしい」

好きなことを続ける楽しさ

新規利用者Nさん(要介護)はプライドが高く、できないことも何でもできるというおばあさん。自分で着替えの仕方が分からなくても昼間は綺麗に着飾り、夜はパジャマで寝たい人です。

介護職員の中には着替えが難しいのであれば昼でも夜でも部屋着のようなゆったりしたものを着たらどうかという意見が出ましたが、Nさん自身は拒否します。朝は特に忙しいのに自分で前か後ろかもわからないおしゃれなブラウスを着てボタンを介助する意味があるのかと介護職員の中からずいぶん不満がでました。

担当の介護職員はずいぶん悩んでいました。Nさんにとってできないことを介助し続けることに意味があるのかという意見も出たようです。そこでやっと担当職員は、自分がNさんだったら何がしてほしいのかを考えたそうです。たどり着いた答えは「自分が好きだったことは最期まで続けたい」という気持ちを大切にしてほしいということ。

担当職員は会議の場で他の介護職員にもし自分がNさんだったら何がしたいかを考えたことを伝えます。同じ介護職員の仲間でもNさんばかり特別扱いはできないと批判的な意見も出たのも事実です。

担当職員はNさんを通じて利用者一人ひとり生活の中で大切にしたいことがあることを知り、他の職員にわかってもらえるように説得し続けました。着替えに対しては特別な介助かもしれないが他のことに関して介助は必要ないため、トイレ介助や入浴介助が特別な介助ではなく、着替えだけ特別な介助と考えるのはおかしいと意見しました。

その人に寄り添っていける介護職員へ

Nさんの介助に関しては担当職員の頑張りがあり、その人らしさを大切にするために着替えを今も毎日取り入れています。Nさんはいつも明るく楽しそうに生活しています。担当制を取り入れることにより利用者に寄り添ってくれる介護職員が増えてきましたが、業務中心の介護職員が多いです。

グループホームには認知症の人が入居してきます。なりたくて認知症になった人はいません。効率の良い介護ばかりを考えるのではなく、その人にとって何が必要か、気持ちに寄り添える介護職員が増えるように奮闘しています。

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