介護の仕事をしていると、悩みは尽きませんよね。初任者研修を修了したからといって何でもすぐにできるわけでもありません。
特に経験の浅い新人さんは、何をして良いかわからずおろおろしてしまうことも多いでしょう。介護職の悩みの原因や解決方法について経験をもとに解説していきます。お年寄りと接することが好きな気持ちを忘れずにがんばっていきましょう。
目次
職場の職員に新人はどのように見られている?
職場によって新人職員の育て方も異なります。研修が行き届いている職場であれば、就職後、3カ月程度は、プラス1人の人員配置計算で業務を覚えられるように勤務が組まれている施設もあります。ただ実際は、新人職員でもベテラン職員でも介護職員には変わりはないため、1人として数えられる施設も少なくありません。
時間に終わりたい職員は、一緒に勤務する相手が新人さんだと露骨に嫌な顔をする人もいるでしょう。反対に年配の職員は、何でも頼める新人職員を小間使いのように思っている場合もあります。ただ悪く思う職員はほんの一部の職員です。自分が教えてもらったことを一生懸命行い、身の丈にあった介護をすることで人は認めてくれますから安心して仕事をしましょう。
新人でもできることは何か?最低でもこれだけはできてほしいことは?
経験が浅く思うようにいかないことも多いことでしょう。介護がすぐにできなくても3つのことは大切にして仕事に取り組みましょう。
あいさつははっきり行いましょう
朝出勤したら「おはようございます」は基本です。何か助けてもらったら「ありがとうございます」のお礼。間違ったことを指摘されれば、「すみません(ごめんなさい)」の謝罪。それは職員だけでなく、利用者に対しても同じです。自分が「おはよう」と声をかけて、何も返事がないと嫌な気分になりますよね。大きな声で何かとは言いません。場所や内容によって大きな声で声をかけることがそぐわない場面もあります。人と人の最初のコミュニケーションはあいさつです。気持ちよく1日が始まり、終われるようにあいさつを行いましょう。
聞く姿勢を大切に
聞く態度、教えてもらう姿勢は大切です。「目は口程に物を言う」ということわざがあるように聞いてはいるが、上の空のような態度や話半分で他のことを始めるのは論外です。人が変わると同じことを数回聞くこともあるでしょう。確認も含めて教えてもらえていることに感謝をしましょう。
期日など約束ごとは守りましょう
時間厳守、提出書類の期日など守らなければならないルールがあります。守れない人は信用も得られません。介護の仕事ができるか否かの前に人として信頼が得られる人になるために規律を守りましょう。
先輩の教え方が違うときはどうすれば良いのか?
前回教えてもらったことと今回教えてもらったことが違うなんてことも往々にしてあります。マニュアルが整備されていても、人が人を教えるので異なることも中にはあります。「前回は○○だったが、今回は△△ですか」と先輩に対して聞き直すのではなく、根底にある介護は何なのかを自分で考えましょう。臨機応変も大切です。介護の仕事は人相手の仕事です。いつも同じ状況で介護できるわけでもありません。悩まずにこういう場合もあるという気持ちで介護に取り組みましょう。
上手に介助しようと自分のことしか見えていない新人に向けてアドバイス
誰だって仕事を早く覚えたい、一人前になりたいと思う気持ちは同じです。思えば思うほど、気持ちが空回りして本来できることまでできなくなってしまうこともあります。そうならないために何をすると良いのかを3つあげていきます。
介護が必要な人が誰かを考える
介護は誰に何をするのかを考えましょう。自分のことができない利用者は困っています。介護を提供する私たちが困っているわけではありません。その困っていることが何なのか考えて手伝うことが介護の仕事です。食事を食べることに困っていますか?トイレに行けなくて困っていますか?歩けなくて困っていますか?何でも自分でできれば介護は必要ありません。自分でできないから困っているのです。誰が何を助けてほしいと思っているのかをよく考えましょう。
自分が介護を受けるならどのような介護を受けたいか
私たちも利用者も同じ人間です。自分がやってほしいと思うことや反対にやってもらいたくないことは何でしょうか。自分が介護を受ける場合、完璧な介護をしてもらうことが一番ではなく、自分のことを大切にしてくれる介護を求めますよね。誰でも自分を大切にしてほしいと思うことでしょう。介護技術の前に介護についての姿勢を忘れないことが大切です。
何事にも落ち着きが大切
介護以外でも言えることですが、急いで何かをして良い結果が出ることばかりはありません。介護の仕事はやることが多くて忙しい仕事ですが、利用者に提供する介護まで慌てる必要はないですよね。その人に必要なことを慌てずに行うことが介護の基本です。ダラダラ時間をかけて行うことと、時間がかかっても丁寧に行うことは異なります。資格取得をしただけで何でもテキパキできるようになるわけではありません。まずは落ち着いて丁寧に行うことを心がけましょう。
今できることを強みにして仕事に取り組もう
誰にでも初めてのことはあります。介護職の悩みの原因と解決方法を語っている私も新人時代がありました。周りを見て焦る気持ちも痛いほどわかります。誰もがその気持ちを乗り越えて今があります。自分がおかれている現状に苦しいときもありますが、乗り越えることによって成長し、また新しく仲間を迎えたときにきっと伝えることができます。今の悩みを自分の強みに変えて、毎日の仕事に取り組んでいきましょう。
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