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介護の仕事に就いたことがない人にとっては、いきなり飛び込むのには勇気がいりますよね。

そこでおすすめしたいのが「派遣」で介護の仕事に就くことです。ただ、どんな仕事にもメリット・デメリットがあるように、介護派遣の仕事も同様ですから、把握しておくと助けになるものです。

介護派遣のメリットだと、

  • 働き始めるまでの労力が極端少なくて済む
  • 責任を持つ範囲が事業所採用スタッフと比べて少ない
  • 残業が直接雇用スタッフ(社員)に比べて少ない

介護派遣のデメリットでみてみると、

  • 自分の待遇を事業所と直接交渉できない
  • 事業所によっては責任が直接雇用スタッフ(社員)と大差がない場合がある
  • 残業が事業所によっては社員と変わらない

といったそれぞれ考えておくべき点があります。 今回は、わたしの介護派遣での体験を交えてお伝えします。

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介護派遣の仕事を選ぶ前に心得ること

人材不足の状態ですから派遣先もたくさんある地域が多くあります。ですから、いざ就職しようと思えばいつでも就職できる反面、事業所ごとに運営方法や派遣スタッフに対する対応なども違いますので、情報収集が欠かせません。

特に、働くことにブランクがある人にとっては、派遣の仕事であっても心配が多くなるものです。

介護派遣のメリット・デメリットをできるだけ知って、自分に合った職業、働き方を考えることは重要です。ただでさえ、介護の仕事は大変だともいわれている状態で、仕事を変えたり辞めたりするのには時間も労力もかかります。

まず、介護派遣のメリットをお伝えします。

メリット1.働き始めるまでの労力が極端に少なくて済む

通常の就職活動は、まず自分の条件に合った求人を探すことから始めます。ざっくりと「介護の仕事に就きたい!」と思っていたとしても、介護サービスの種類(施設系・通所系・訪問系など)によって採用条件や賃金内容などが違いますので、それを自分で調べるのは大変です。

自分で調べなくても派遣会社が把握している

この点、介護派遣を行っている派遣会社なら、自社が派遣している先の情報はすべて把握してくれているので、いちいち自分で調べなくて済みます。介護サービスの種類別に賃金や労働時間など、働くにあたっての特徴も教えてくれます。

そして、自分の条件に合った派遣先が見つかったら、その事業所との交渉は派遣会社が行ってくれます。

安心して面接が受けられる

もちろん、面接は自分で行かなければなりませんが、賃金などの労働条件はあらかじめ介護事業所と派遣会社で契約を締結してあるので、面接の内容もシンプルです。

中には、派遣会社を信頼して面接も委託し、事業所との面接は行わずに済む場合もあります。

わたしの場合、施設ケアマネとしての派遣だったため、事業所との面接は必要でした。しかし、介護事業所と派遣会社の関係が良好で、事業所が直接採用した場合の条件も提示され、派遣か事業所採用かを自分で選ぶことができました。

メリット2.責任持つ範囲が社員と比べて少ない

介護事業所の多くは、介護業務を行うだけではなく、入居系の施設であれば担当入居者(あるいは担当居室)を、通所系の施設であれば担当利用者を受け持ちます。

派遣であれば、以下の責任を担わなくても良い場合があるのです。

  • 担当利用者の病気や身体の状態、家族関係などを把握しておく
  • 担当利用者のご家族との関係を良好に保つ
  • 外出希望があれば、主になって関係部署と調整を図り計画を練り、振り返りを行う

また、例えば夏祭りや敬老会などの行事メンバーとして任命されたり、感染症対策委員など委員会活動に振り分けられたりもします。

と、いった体力だけでなく、神経も多く使うような責任から解放されることが多いです。

わたしの場合、ケアマネという立場上ご家族とのやりとりや会議への参加などもあり、責任という面からは事業所採用スタッフと大差はありませんでした。しかしそれは、ケアマネという職業柄、仕方のないことです。

メリット3.残業が社員に比べて少ない

介護の仕事には残業がつきもの、ともいわれます。多くの場合、残業の理由は一日の介護記録を書かなければならないことや、自分の勤務帯で起きたことを次の勤務帯や翌日に申し送るための準備などです。日中は、利用者等の介護に追われますので、これら事務的な作業などは後回しになるのです。

また、前項で述べた行事メンバーや委員会活動を行う場合、たいていは、日勤帯の仕事が終わる夕方から夜の時間にかけて会議などが行われます。

派遣なら、これら超過勤務扱いで行う仕事を免除してもらえる場合があります。もちろん、介護という仕事自体には事業所採用スタッフと同様に責任をもっておこないますが、事務的作業や雑務に関してはそこまでしなくても良いことがあるのです。

これには、派遣スタッフに超過勤務が発生する場合、事業所採用スタッフよりも人件費のコストが多くかかってしまう…という特性が関係しています。

メリット4.派遣先を辞めたい(変更したい)場合、補充要員がくることを気にする必要がない

事業所採用のスタッフであれば、もしも退職したい場合「せめて補充要員が決まってからにしてもらえないだろうか」と、退職するタイミングを引き延ばされることも。

しかし事業所と派遣会社が、常にある程度のスタッフを派遣するという契約を締結している場合、派遣会社の責任で代わりのスタッフを補充しなければならないのです。

ですから、自分が辞めた後の補充要員のことを気にすることなく、退職を申し出ることが可能なのです。もちろん、退職を申し出る先は、まず派遣会社ということになります。また同様に、別の事業所で働きたい場合には、それを派遣会社に伝えればよいのです。

わたしの場合も別事業所からスカウトされ、派遣会社に申し出ました。介護職員の数もそうですが、ケアマネの配置も人員配置基準で利用者数に対して人数が定められており、違反すると、介護報酬の減額という厳しい罰則があります。

正直いうと今辞められるのは厳しい…と派遣会社から言われたのですが、そこは規則に則って処理をしてもらいました。

では、次にデメリットです。

デメリット1.自分の待遇内容を改善しにくい

派遣されていますから、自分を雇っているのは派遣会社であり、介護事業所ではありません。ですから、賃金や労働時間、手当など自分の待遇内容を見直して欲しい場合には、派遣会社に申し出る必要があります。

もちろん、派遣会社によっては交渉不可の場合もあります。ですが、一生懸命働いて介護事業所での評判も良ければ、派遣会社が事業所と交渉して改善される場合もあります。しかし、このようなことを行うと介護事業所の負担にもなりますので、印象が悪くなる場合も。

わたしも、行っている業務内容が事業所スタッフと大差がない、というよりもそのスタッフよりも仕事内容が多かったため、賃金を改善してもらえないか相談したことがあります。結果、若干ですが賃金が上がりました。しかし明らかに、事業所の管理者などが以前よりもよそよそしい態度に変化しました。

デメリット2.受け持ち担当や超過勤務、社員と大差がないことも

事業所ごとに、派遣会社との契約内容や派遣スタッフへの待遇などには違いがあります。ですから、受け持ち担当利用者や行事メンバー、委員会活動など、事業所採用スタッフと変わらない場合もあります。

しかし基本的にこの情報は、派遣会社は把握しているはずです。ですから、自分で派遣先を選べるのだとしたら、差がない事業所は選ばないことが賢明です。

ただしその分、賃金など待遇に差が出る場合がありますので、よく検討しましょう。

デメリット3.職場を退職(変更)する時に、補充要員が決まるまで動けない

メリットの項目で触れましたが、派遣会社が補充要員を用意することは、あくまでも事業所と派遣会社との契約内容によります。

常に幾名かのスタッフを派遣する、という契約を締結していない限りは、事業所側から「今、辞められたら困るから、せめて次の人が見つかるまで」とお願いされることもあります。

また、スタッフによっては「どうせ派遣なんだから」と失礼な態度をとる人もいます。この場合、業務改善に役立つと思って何かの意見を提案すると「派遣スタッフがそこまで考えなくて、言われたことをやってくれていればいい」と言われてしまうことも。

介護の仕事は対人援助。結局のところ、働くスタッフの性格や質が大きく関わるのです。

介護派遣を探すなら情報が多く得られること!

派遣で働くとしても、何はともあれ「情報」が命です。そうすれば、いざ働き始めてみたら(あるいは転職したら)だいぶ話が違う…という失敗を防げるから。

この点、介護派遣の求人や情報が多く掲載されている下記の転職サイトは一例です。

マイナビ介護職

介護求人ナビ

転職サイトは、色々な条件を選択して求人検索ができますので、自分が通える地域の求人が見つかりやすいといえます。

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