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面接で自分の思いが伝えられず失敗したらどうしようかと不安になりますよね。面接という慣れない空間の中、緊張から言葉が震えてしまうことだってあります。介護職としてなりたい自分を思い描いていても、言葉で思いを伝えることは難しいです。

この記事では介護業界で長く働いている経験から介護職の面接での失敗事例をもとに面接で失敗しないための秘策を伝授します。

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介護職のやってしまいがちな失敗事例

1.自己アピールのつもりが前職の不満だらけ

特別養護老人ホームの介護職として3年の経験があります。特別養護老人ホームは平均介護度が4.3と高く、重度者の介護に追われる毎日でした。また入所定員80名と規模が大きく、利用者1人ひとりとゆっくりかかわる時間が持ってない日も多かったです。

今回、グループホームの介護職へ転職を希望した理由は、認知症介護実践者研修を受け、より認知症の利用者に寄り添い、その人にあった介護を目指したいと思うようになったからです。少人数の中でゆっくりと向き合い、自分の気持ちをうまく伝えられない認知症の利用者の助けになりたいと思います。

正しい自己アピールとは

自分では自己アピールをしているつもりでしょう。しかし実際はアピールになっていません。勉強をして資格を取得したため、次のステップに進みたいと思えるような文面ですが、前職の不満が多くみられます。

例えば、「重度者の介護に追われる」ではなく、「重度者の介護にも柔軟に対応できる」と言い換えると、軽度から重度者まで幅広く介護経験があると伝わり、よい印象を持たれるでしょう。

また特別養護老人ホームにもたくさんの認知症利用者がいます。特別養護老人ホーム内で研修内容を活かしているようには見受けられません。研修は受けたことがよいのではなく、実践できることが大切です。自分の強みと思ってアピールしたつもりが弱みになってしまっては本末転倒です。自分の強みとして認知症介護実践者研修を言うのであれば、その研修によって自分が何を得たのか、認知症の利用者にとってどんな細かいケアができるのかまで詳しく伝えましょう。

研修終了をアピールするのであれば、「認知症介護実践者研修によってセンター方式というアセスメントを学びました。その中で利用者の24時間行動パターンを把握することにより言葉にできない利用者の思いや願いを知ることができ、実際の介護に活かしています」などより具体的な行動を伝えることによって何が得られたのかを相手に正しく伝えましょう。

2.希望の施設は事前に情報を入手

介護福祉士の資格を取得したため、施設で多くの利用者とかかわりたいと思い、特別養護老人ホームの介護職への転職を希望しました。前職のデイサービスは毎日の利用定員が20名でした。設備も家庭的なものが多く、入浴などは家庭浴槽で対応していました。平均介護度は2.7程度で歩ける利用者が多かったのも特徴です。特別養護老人ホームは重度の利用者が多いと思います。体力には自信があるので重度の利用者の介護に不安はありません。

また前職では、レクリエーション担当として企画、運営に携わってきた経験があります。

特別養護老人ホームはデイサービス利用者に比べて重度な利用者が多いと思います。一方で経験を活かしてどのような利用者にでも楽しんでいただけるレクリエーション企画を考えていきたいと思います。

面接で焦らないための準備

希望の施設の面接を受けるのではあれば事前の知識として下調べを行いましょう。面接では、介護福祉士の資格を持っている、介護職の経験があり、自己アピールはできています。しかしこれでは自分のことを伝えただけに過ぎません。あくまで志望動機です。これから働きたいと思っているのであれば、自分が面接に臨む施設の他にどのような事業所を行っているのか調べることも大切です。

自分の中にある介護職としてのビジョンを伝えるのも良いでしょう。やりたいと思っているだけでは実現できないことも多いです。やりたいと思っていることは言葉で伝える。言葉にすることにより努力する。なりたい自分になるために思いを強く持ち、面接に臨みましょう。

法人が大きい場合、長く勤めると、他部署への人事異動も考えられます。デイサービスや訪問介護といった事業所は理解している人も多いです。しかし小規模多機能型居宅介護事業所やグループホーム、サービス付き高齢者向け住宅など何となく知っている、聞いたことがある程度では何か質問されても答えることができません。

施設の特徴や他の事業所運営については、ホームページなどで公表されています。面接で聞かれることは、志望動機ばかりではありません。自分なりに調べて、自分の考えをまとめておくと、面接で不安やあわてることなく、落ち着いて返答できるでしょう。

その他、転職の面接で質問される項目としては以下の内容があげられます。

  • 志望動機と前職を辞めた理由
  • うちの事業所(施設)を選んだ理由
  • どのような介護職を目指しているか
  • 今までどのような仕事をしたことがあるか
  • 土日祝日の勤務、夜勤や残業について
  • いつから働くことができるか
  • 確認しておきたいことがあるか

必ず聞かれるわけではありませんが、一般的な選考材料として聞かれることが多いと言われています。

質問の回答として気をつけたいことは、

  • 前職の不満は言わない
  • 批判はしない
  • 否定しない
  • 給与や休みのことばかり強調しない

以上のような否定的な返答は人間的に疑われてしまいます。あくまで肯定的な返答ができるように自分の中で考えをまとめておくと安心して面接に臨めるでしょう。

3.社会人としての身だしなみや面接に臨む姿勢に問題

祖母の介護を経験したことをきっかけに介護福祉士を目指し、現在に至っています。在宅介護では祖母1人だけの介護でしたが、介護技術を磨きたいと思い、特別養護老人ホームの介護職を志望しました。多くの利用者に安心してもらえる介護職になりたいと思っています。

志望の動機もまとめ、面接に臨みました。当日はよい印象を持って欲しいとの思いから化粧やネイルをきれいにしていった結果、不採用になりました。

面接時の大人としてのマナー

面接官として施設の人事に携わる中で気をつけていることは、社会人としての身だしなみや立ち振る舞いができているかを評価しています。

面接で最初に確認することは、

  • 髪型
  • 服装
  • 女性の場合は化粧、男性の場合はひげが整えられているか
  • 言葉づかいや自分の意見をはっきり持っているか
  • 立ち振る舞い

です。

志望の動機や仕事に対する考えは事前に準備ができます。誰もがよい印象を持たれたいと思うことは当たり前です。事前に考えをまとめる、何か参考になるものを読むなどして面接に臨みます。

しかしその人となりは、日々の積み重ねです。例えば、女性の場合、介護業界だから化粧をしてはいけないと言っているのではありません。面接官である私たちも年齢相応に化粧はしています。化粧の仕方によって印象は大きく変わります。ファッション業界のように華やかな化粧やネイルの施された手で食事や排せつ、入浴の介助は難しいですよね。

男性も同じです。髪や髭が整えられていないと不衛生で介護される利用者が不快に感じることもあるでしょう。面接で失敗しないためには社会人としての身だしなみや年齢に応じた礼儀を身につけることが求められます。

介護の面接で失敗しないための秘策

1.志望動機や職務経験は前向きに表現する

これからがんばりたい気持ちを伝えるためには前向きな表現をしましょう。否定や批判は自分の価値を下げることにつながるので注意が必要です。

介護業界は人手不足のため、求人情報があふれています。一方で度重なる転職は面接時によい印象をあたえません。転職が多い人は、気に入らないとすぐに辞めてしまう、条件重視思考の人と思われることがあります。転職を繰り返している人は職務経験を伝える際に気をつけましょう。

2.介護職としてのビジョンを持つ

どのような介護の専門職になりたいのかのビジョンを自分の中で明確にしましょう。介護は人相手の仕事です。毎日同じことが起こるわけではありません。臨機応変に対応していく中でビジョンが明確でなければ流されてしまいます。介護の専門職として譲れないものを持つことは強みになります。

3.社会人としての自覚を持つ

面接で大切なことは第一印象のため、社会人として身なりを整える、立ち振る舞いは重要です。また身なりやマナーは1日で習得できるものでもありません。普段の行動の積み重ねが大きいと言えます。仕事は遊びの延長ではありません。働く私たちが介護を提供する利用者は人生の大先輩です。社会人として敬う気持ちを忘れず、マナーを守って日々の介護を考えていきましょう。

面接は年齢に関係なく、緊張や不安な気持ちが大きいのはみんな同じです。そのようなときほど、深呼吸を行い、介護職としてなりたい自分を想像しましょう。夢を大きく持つことでなりたい自分に近づけます。

働いてきた経験、辞めた経験、次の仕事につなげたいと思う気持ちはどれをとっても働く人にとって財産です。無駄なことは一つもありません。最後に面接で失敗しないためには、自信を持って臨むことです。経験を活かしていくことで未来は開けるでしょう。

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