「介護保険って難しいと思っていませんか?」
厚生労働省から出ている介護保険を説明する文章はとても難しく分かりづらいです。でも、要点を押さえればとても簡単な制度なのでわかりやすくお伝えします。介護保険を利用するにあたって必要な情報をピックアップして解説していきますね。余計な情報を入れていないのでスムーズに理解できるように書いています。
目次
介護保険制度を分かりやすく解説していきます!
「介護保険は何歳から使えるの?」
介護保険の利用は基本的に65歳以上の方が使うことができます。しかし、末期がんや脳梗塞や関節リウマチなど特殊な病気の場合は40歳以上64歳以下の方でも介護保険を利用できます。64歳以下でもパーキンソン病や難病の方は決して諦めずに相談してみましょう。
「要介護認定って何ですか?」
介護保険のサービスを受けるにはまず初めに要介護認定を受けなければなりません。要介護認定の段階は要支援1・2から要介護1~5の全部で7段階です。介護度が上がるにつれて月々の介護サービスで使える金額が増えていきます。
介護認定を受けるのには認定調査を受ける必要があります。
認定調査は調査員が自宅または病院施設などに来て、介護が必要な方の体の状態や心の状態を調査します。そして調査後だいたい1ヵ月以内で調査結果が送付されます。また、要介護認定が決定する前であっても、日常的に介護が必要な場合は暫定で介護サービスを受けることができますので担当のケアマネージャーに相談しましょう。介護認定の結果が出ていないからといって日々の生活が送れないという状況になってしまっては、生活に困ってしまいますよね。
「介護保険はどのぐらいの金額が使えるの?」
介護度 | 介護サービスの月額利用可能額 | 月額費用の自己負担分 (1割負担) |
要支援1 | 月額50,030円 | 月額5,003円 |
要支援2 | 月額104,730円 | 月額10,473円 |
要介護1 | 月額166,920円 | 月額16,692円 |
要介護2 | 月額196,160円 | 月額19,616円 |
要介護3 | 月額269,310円 | 月額26,931円 |
要介護4 | 月額308,060円 | 月額30,806円 |
要介護5 | 月額 360,650円 | 月額36,065円 |
月額負担分は利用した分に対して支払いますので、利用金額が少なくなれば一割負担分は少なくなります。必要に応じて介護保険を利用するので個人ごとに利用する金額は違います。また限度額上限まで利用しなければならないわけではありませんので個人の介護状況によって負担金額はまったく違います。
「介護保険料は何歳から払い始めるの?」
40歳から介護保険料は納めなければなりません。 介護保険料の支払い方法ですが、 各市区町村から介護保険料の納付通知書が届きます。もしくは年金からの天引きで介護保険料を納めないといけません。各市区町村によって介護保険の金額は変わってきます。
全国一律ではありません。また所得によっても介護保険料は金額が変わっていきます。
介護保険料を調べるサイトはこちらをどうぞ。https://www.iryohoken.club/kaigokiso/kaigo38.html
「介護保険でどんなサービスが受けられるの?」
介護保険で受けられるサービスは「家で介護を受ける在宅」と「施設」の大きく2つに分けられます。自宅で暮らしている方にはホームヘルパーが来てくれたり、自宅での生活を支えるためのサービスを受け“たりす”ることができます。
一方、自宅で生活するのが困難な方は施設に入居します。その施設内で生活を維持できるように介護サービスを受けることができます。
「介護保険を利用するとどのくらいお金がかかるの?」
基本的には利用した介護サービス料の一割を負担します。介護度によって月々の使える介護保険サービスの限度額が決められていますので注意が必要です。限度額を超えてサービスを利用してしまうと10割負担をしなければいけません。
上記の例で言うと50,030円 分のサービス を利用した場合は通常自己負担分5,003円を支払いますが10割だと全額の50,030円 を支払う必要がありますので注意をして下さい。
1割負担の場合 | 10割負担の場合 | |
50,030円のサービス利用 | 5,003円 | 50,030円 |
それから来年2018年の8月からは自己負担が1割から3割負担へ変更が決定しています。介護保険は3年ごとに改定されますのでその都度、制度をチェックする必要があります。
ネットで調べると早くて便利ですが、ネット上に情報が反映されることが遅れる場合がありますので、1番確かなのは包括支援センターや各市区町村の介護保健課へ問い合わせすることが確実です。
「まとめ」
最後に介護保険がなぜできたのか?と言うと、高齢者が急激に増えた日本では国全体で高齢者を支えようという方針からなんですね。核家族化が進んだ日本では、家族の介護力がどうしても低下している現状です。
介護という問題を考え始めたら、まず相談することが大事です。自分たちだけで抱え込んでしまうと虐待が発生する可能性が高まりますし、さらにひどくなると介護負担によって殺人まで発展してしまう可能性があります。
そうなる前にぜひ近所の包括支援センターや各自治体の介護保険課で相談をしてくださいね。親身になって話を聞いてくれますし、解決方法もいろいろアドバイスしてくれます。介護保険以外の様々なサービスも紹介してくれるので、介護負担を減らす糸口をつかむことができますよ。
自宅で閉じこもりの介護は本当につらいものです。介護保険は公的なサービスなので遠慮することはありません。積極的に手を借りて良いのです。1人で悩んでいる必要はありません。多くの方が介護保険を利用していますので遠慮せずに積極的に利用しましょう。