「真面目な人が介護の仕事をやめていく」そんなことがあっていいのだろうか?
私自身も介護付き有料老人ホームで働いていて、「疲れた」と感じることがありました。
- 上司の前だけテキパキと働いて可愛がられている
- 先輩というだけで、仕事ができないのに偉そうに仕事を押し付けられる
- 細かいところに難癖つけて新人いじめを繰り返すお局
こういった人が認められている姿をみると、モチベーションも一気に下がってしまいますよね。仕事である以上、割り切って考えようと思っても、「ここで働かなきゃいけない理由はあるのか?」と頭をよぎります。
私は転職しながらも介護の仕事を10年以上続けています。「もうこんな仕事は嫌だ」と本気で辞めたいと考えた時もありました。それでも続けている理由と、辞めたい気持ちを抑えられた方法をお伝えします。
目次
人の努力を横取りする先輩、それに気づかない上司
介護付き有料老人ホームで働いていた頃、「もう辞めたい」と強く思った出来事です。
その頃の私は新人だったので早く仕事を覚えたい気持ちがありました。自主的に業務終了後に復習したり、必要な書類の場所などを再確認したりと意欲的に動いていました。
それを見ていた先輩が「物覚え悪いの?大変だねぇ~」とわざわざ嫌味を言って去っていきます。最初は気にしなかったのですが、一緒の持ち場では私にばかりつらい業務を指示し、自分は介助を見て文句だけ言ってくるので、正直嫌いな人でした。
指導として言われるなら構いませんが、先輩の介助はあまり上手ではなく、利用者の名前や部屋の番号も覚えていないほど。しかし、要領が良いのか上司には好かれていました。
人の努力を自分の手柄にする先輩に腹が立つ
とても腹が立ったのは、私の復習ノートを勝手に持ち出して、「しっかり復習しないと、皆さんの足手まといになりますから」と上司に勉強熱心アピールをしていたのです。あれだけ嫌味を言っていたのに、人の努力を利用するなんて信じられませんでした。
挙句の果てに上司に言われ言葉が「お前も見習って頑張れよ!」です。そう言われて肩を叩かれたとき、「あ、辞めよう」と心の中でつぶやきました。
もう辞めてやる!何度思ってもやっぱり介護が好き
最終的には、就職したばかりの職場を辞めずに続けました。突然辞めて先輩たちに迷惑をかけるわけにもいかないし、なによりAさんに負けたような気がしてならなかったのです。
介護の仕事を長年しているので、「疲れた」「もう辞めたい」と思った経験は他にもあります。
- 休日出勤ばかりで休めない
- 有休はあるだけで使うことは許されない
- 1ヶ月間で一度も定時で帰れない
- 「すぐに新しいスタッフ採用するから頼むね!」と言われて3人で行う業務をかれこれ3か月1人で行っている
- 残業代は一銭もでない
介護業界からの「脱走」を真剣に100回以上は考えたことがあります。
しかし!
10年以上、いまだに私は介護業界にいます(笑)
嫌なことはありますが、介護の仕事は好きなんです。
辞めたい気持ちを抑える5つの方法とは?
辞めたい気持ちがあっても、今すぐに辞めるような無責任なことはできませんし、何よりこのまま耐えかねず辞めてしまうと悔しさが残ります。あと、もう踏ん張りしようという時に私が行ってきた方法をお伝えします。
仲のいい同僚とお酒で発散!
人間関係で仕事を辞めたいと思っている人は、仲が良い同僚を誘ってお酒を飲み行きましょう!同僚には少し悪いですが、無理して自分の中にしまい込んでいる思いをぶっちゃけてしまいましょう。
シラフでいるとなかなか話せないときは、お酒の力を借りてみるのも一つの方法です。
信用できる上司に相談
辞めることを本気で考えているのなら、一度思い切って上司に相談してみませんか?もしかしたら親身になって相談を聞いてくれて、一気に解決できるかもしれませんよ。
信頼できると思う人がいたら相談してみましょう。
自分の夢や目標を思い出してみる
なぜ介護の仕事に就いたのか?どんな目標を持って介護の仕事を選んだのか?
一度立ち止まってじっくり考えてみましょう。
考えた結果、辞めることが目標に近づくのなら胸を張って退職しましょう。ただし、今の会社でやれることが見えてくるのであれば、もう少し続けてみてはいかがでしょうか。
転職先が働きやすいとは限らない
転職理由が人間関係の場合、次の職場の人間関係については保証されていないことを覚えておきましょう。逆にもっと嫌な環境で働かなければならない可能性もあります。
「だったらまた辞めればいいじゃないか」と思うかもしれませんが、転職を繰り返すのはあまり聞こえがよくありません。最悪、雇ってもらえないケースもありますので、転職するときはいろいろなことをしっかり想定してから行いましょう。
疲れを癒すグッズを使用してみる
ストレス発散や、癒し効果のあるグッズが数多くありますよね。そういったグッズを利用してみるのも一つの手です。
介護の仕事に疲れたと感じたら、好きなアロマを焚いて好きな匂いでリラックスしたり、お風呂に大好きな入浴剤を使って気持ちを落ち着かせたりするとよいでしょう。
あなたの頑張りに励まされている人もいる
自分の真面目な努力や頑張りをわかってもらえないと、やりきれない思いになりますよね。それなのに、要領がいい人にばかりスポットが当たるのは間違っていると思いたいです。
少し肩の力を抜いてみませんか?
もしかしたら、その職場が自分にあっていないのかもしれません。転職を考えてみるというのも最終手段として持っておきましょう。だけど、あなたのその真面目な頑張りに励まされている人も必ずいます。ぜひ、介護の仕事はやめずにいてほしいなと私は自分の姿を重ねて思っています。
働きやすい職場環境選びがあなたを輝かせる
あなたはなぜ介護の仕事を続けているのでしょうか?
日頃から考えることが多すぎていつの間にか忘れてしまっている介護の現場で働く理由。母が祖母の介護を大変そうにしているのを見て介護職を志した人や、障害者の方が当たり前の日常を送れない現実を知って、当時の自分では何も力になれないもどかしさから介護の仕事を志した人もいるでしょう。
現在、あなたが介護の仕事を行っているのは、「人の力になりたい!」と強く思ったからではないのでしょうか?
3K(きつい、汚い、危険)と言われていることを知った上で働き続けているあなたは高齢化社会である日本の誇りです。
介護業界の主役は現場で働くあなた自身です。
あなたをキッカケに、「介護の仕事って楽しいんだよ」「介護ってかっこいいんだよ」と思ってもらえる仲間が増えることを祈っています。
まずはあなた自身が輝ける場所に行きましょう。
世の中は、熱い想いを持って介護の仕事に取り組むあなたのような人材を求めています。