初心者歓迎といっても、介護の初仕事に不安になるのは当たり前です。学校卒業してすぐの20代、結婚して子育て中の30代、40代になっても初めての仕事は緊張するものです。介護初心者として先輩に嫌われずに仕事がしたいと誰もが思うことでしょう。
介護業界は男性の介護職員も増えてはきましたが、女性のほうが多いのが現状です。先輩職員と相性が合わず人間関係で悩む人もいます。
不安がある中でも介護したい、初心者でもがんばりたいと思っている皆さんへ『初心者が先輩に嫌われずに仕事を身に付ける心得』を伝授します。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
職場の人に嫌われないための心得
介護現場に限ったことではありませんが、もし自分だったらどのような人と一緒に仕事をしたいですか?介護の仕事というよりは、社会のモラルに当てはめてみるとわかりやすいです。具体的に考えていきましょう。
1 感謝を伝える
人と人との関係の中で「ありがとう」の感謝を伝えることは基本です。特に介護初心者で先輩に教えてもらうことが多々あります。誰もが初めてを乗り越えて一人前になっていきます。何かしてもらったら、感謝を伝えるのが人間関係を円滑にする上で大切です。
2 周りをみて行動する
いつも指示をもらうばかりではいけません。周りの状況を自分の目で見て考えてみましょう。勝手に決めつけて行動することではなく、先輩が何を見て行動しているのか、自分なりに分析して先輩の良いところを吸収していきましょう。
3 自慢、悪口、嘘は言わない
介護の職場に限らず、自分の自慢話をする人、悪口を言う人、嘘をつく人がいます。そんな人はあまり信用できないですし、質問する気も起きませんよね。
何を聞いても自分ができる話か、人の悪口しか言わないような人は誰も相手にしてくれません。「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがあるように人に信用してほしいのであれば信用してもらえる人になるように努力が必要です。
以上3つをあげましたが、職場の人に嫌われないようにするための心得として、良好な人間関係を築くためには「思いやりの心」に尽きます。介護はチームケアです。お互いを思い、利用者さんの必要としている介護が提供できるような職場でありたいですね。
実際に利用者さんと接するときの心得
利用者さんといっても私たちと同じ人間です。特別なことは何もありません。病気によって介護が必要になったというだけです。介護保険の利用者さんというと特別に何か必要なのかと身構えてしまいますが、同じ人間ですから、自分たちが人と接するときと変わりません。では、具体的にどのように接すると良いのかを考えていきましょう。
1 あいさつをする
職員だけでなく、利用者さんにもあいさつをしましょう。介護が必要か、否かだけで人として変わりありません。人と会えば、あいさつをするという当たり前の行動です。
2 目線は同じ高さで
自分が座っていて立った相手から話しかけられると威圧的に感じることがありますよね。利用者さんも同じです。相手に声をかけるときは目線を同じ高さに合わせることが基本です。
3 否定しない
利用者さんの中には認知症の方も大勢います。食事を食べてすぐであっても「食べていない」「食事をもらっていない」という利用者さんもいます。特に認知症の人は、その場で正しい答えが必要なわけではありません。否定されると余計、不安になったりすることもあります。
例えば、食事を「食べていない」訴えることに対して、「食事は食べましたよ」と否定するのではなく、「今、作っているので少々お待ちくださいね」と、利用者さんの話を受け止め、合わせていけると良いですね。
4 介護に対して声かけを行う
利用者さんはモノではありません。何も言われず、突然、身体を触られたら驚きますよね。早朝や夜中に大きな声でコミュニケーションを取るわけではありませんが、あいさつや「○○の介護をしますね」など、声かけをすると利用者さんは安心します。
以上の4つをあげましたが、実際に利用者さんと接する心得は、利用者さんを特別視しないことです。
心が折れそうな瞬間と対処法
介護の現場で働きたいと思っていざ仕事に就いても、初心者で何もできない時はいくつもあるでしょう。介護現場の先輩として心が折れそうな瞬間と対処法を紹介していきます。
1 頭ではわかっていても動けない自分にイライラしてしまう
介護の現場は待ってはくれません。おむつ交換に入浴介助、食事介助やレクリエーションと次から次へと仕事が休みなく続きます。
できない自分が歯がゆくて、心が折れそうになったときの対処法は、自分がまずリラックスしましょう。慌ててもすぐに介護ができるようになるわけではありません。慣れない介護で身体中が痛いなんてこともあります。そんな日の夜は、自宅でアロマオイルなど入れてゆっくり入浴して自分の疲れを癒しましょう。
自分が心身ともに健康でないと、介護の仕事は続きません。できなかったことを悩むより新しくできるようになったことを自分の中で見つけましょう。
2 子どもが熱を出して保育園や小学校から呼び出される
子どもを持つ親が働く上で必ず通る道です。初めて入った職場で子どもの調子が悪く呼び出しの電話、早退や休みが続くと心が折れそうになりますよね。気持ちはわかりますが、子どもを看てあげられるのは親しかいません。
子どもはしっかり休ませ、自分は病気がうつらないように予防する。子どもの病気が治れば、また仕事には戻れます。休みをもらった分はまた仕事で返すぐらいの気持ちでがんばるしかないです。
3 利用者さんにケガを負わせてしまう、介護事故の現場に遭遇する
介護をする上で、細心の注意を払いますが、不意な動きに対応できず、転倒事故が起こったり、車イスの肘掛けに腕を当ててしまい、皮膚めくれができてしまったなど介護事故が起こる場合があります。利用者さんは骨も弱く、転倒して骨折ともなると今後の生活が左右されるため、心が折れそうになる人がいるでしょう。
対処法は起きてしまった介護事故はどうすることもできないため、次に同じことが起こらないようにするために何が必要だったのかを考えることが大切です。またケガをしたらどうしようとビクビクするのではなく、安全に暮らすために何ができるかです。
4 話が続かない、話題に困る
デイサービスに通う人の中には普段一人でいるため、話がたくさんしたいと思っている人もいます。また話をすることで利用者さんを知ることができるため、コミュニケーションを図ることは大切ですが、話題に困り、心が折れそうになる人もいるでしょう。
対処法は、話題を作るに限るのですが、なかなかうまくいないのが現実です。新聞を読んだり、テレビのニュースなどから情報を得たりして、話題を考えましょう。天気などの話題も良いといわれています。
「今日はいい天気ですね」「そうですね」「天気が良いと外に行きたいですね」と、話を膨らませていけると会話が続きますね。アンテナを張って情報収集に努めましょう。
5 レクリエーションがうまくできない
恥ずかしさが先に立って思うようにいかず、心が折れてしまうことがありますよね。特に人前で話すことは得手不得手があるのですぐにできるようになれますとは言えませんが、誰に何がしたいのでしょうか。
レクリエーションは介護職員が名司会者になるのが目的ではなく、利用者さんに楽しんでもらうために行っていることを忘れずに一緒に楽しみましょう。対処法は慣れです。利用者さんと一緒に楽しんで慣れましょう。
初心者だからこそ、気軽に疑問が聞けるとき
介護は人と人との信頼で成り立っています。困ったことや悩んでいることは初心者のうちに先輩に聞くことも大切です。聞きそびれてしまった結果、それが原因で重大なミスにつながる恐れもあります。自分の中で疑問に思ったことはそのままにしたり、勝手な解釈をするのではなく、先輩に相談しながら介護について考えてください。
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