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災害が急に起こり、いざという時にどのように動いていいか不安ですよね。業務に追われるばかりで災害対策をしているのか疑問に感じることはないでしょうか?

近年災害が多い中、日頃から避難訓練を行う心構えが一般的にも広がっています。訓練していても、ひとたび災害が起きると、どのような状況に陥るか想像もできません。災害対策のマニュアルがあったとしても、必ずマニュアル通りに動けるとは限りません。

訓練することにより、もしもの場合を想定して動けるように考えるのがとっても大切です。今回は私が働く施設の災害対策や訓練の大切さをお伝えします。

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災害時の準備しておくもの

避難の経路や避難の方法、食事や避難後の住環境など訓練の内容は多項目です。

避難の経路も1つの方法だと、その避難路が絶たれると避難するのは困難になるので複数の避難路が必要です。緊急事態の時は、思考を柔軟に保ち冷静に避難指示や避難行動をしなくてはなりません。

避難だけではなく、避難後には空腹や怪我もあるかもしれません。避難の経路や食事の確保、さらには医療品の確保などが大切です。

食事などの常備品

災害時には電気がストップしたり、買い物ができない状態に陥る場合があります。非常食を最低でも3日分は準備すると良いとさています。食事ばかりに気がまわってしまいますが、飲料水がとても大切です。ペットボトルの水は2年から3年と長持ちしますので常備必須です。

さらに介護施設では食事の飲み込みが悪い利用者さんもいるので、とろみ剤やゼリーの粉も常備が必要です。

私の施設では水はもちろんのですが、粥や栄養補助食品の在庫を多く持ち、賞味期限が切れそうになると常食として提供をし入れ替えをしています。非常食はおいしくないと思われがちですが、最近の非常食は普段食べる食品も多くなっています。

老人ホームならではの常備品

食事の常備や医療品の常備は、一般の非常用品と特に変わりありません。介護施設での常備品としては、オムツの常備品が特徴的です。普段の在庫とは別に災害時用の倉庫にパットとオムツを常備しています。数か月に1回ほど、常備用と非常用オムツの入れ替えを行い劣化防止をしています。さらに地域の防災用具の置き場所と福祉関連避難場所に指定されている為、地域の防災用品と共に最低限の医薬品や簡易トイレを一定量常に備蓄しています。

実際に訓練しないといざ災害時何もできない

避難訓練をマニュアルのみではなく、実際に訓練をすると全体の流れや注意点が解るので必ず必要です。

実際に訓練を行い都度反省会をして更新をしています。いざ災害になると、マニュアルをおぼえながら避難する時間はあまりありません。職員だけの避難訓練ではベットからの移乗の時間や注意点が分かりにくいです。災害訓練の時間帯を夜間に設定すると、人数が少ないのでどのようにしたら的確に動けるか探れます。

私の施設では年2回の夜間火災避難訓練を消防署職員立会で、ほとんどの利用者さんと一緒に訓練をします。中身が水の模擬消化器や、実物の消火ホースを使用し職員全員で体験します。さらに年一回地域の防災訓練に、少人数の利用者さんと共に参加をしています。

連絡方法としては職員連絡網と一斉メールでの連絡方法を実行しています。

災害の種類に応じての対処

災害の種類は一つではありません。自然災害や火事などあり、川の近くだと水災害や土砂での災害、海の近くだと津波・台風や停電までどんな災害がおこるか想像がつきませんよね。その為にそれぞれの避難経路や対策対応が必要です。

火事の場合

火事の場合の施設設備としては

  • 消火器
  • 消火ホース
  • 火災報知器(火災区画が把握可能で消防署に自動連絡)
  • スプリンクラー

などあり窓ガラスには飛散防止に鉄線の入った窓がはめこまれています。あたりまえですがカーテンか壁紙なども、燃えにくい素材のものがつかわれています。

避難方法は火事の出火地点より遠いところに迅速に、避難するように設定しています。

水災害の場合

水災害の場合は、2階に避難するように設定しています。利用者さんの把握が現場職員以外では難しい為に、2階の一か所に集約して人数の確保や体調不良の確認を行うようになっています。

停電の場合

停電の場合は、すぐに避難はしません。懐中電灯の常備と停電時には、非常電源で一定の間電気が点灯します。停電後利用者さんの人数確認後に、避難の必要があれば適切に避難を行います。

マニュアルは何度も更新

繰り返し訓練をおこない、反省点を見つけ修正を繰り返しマニュアルを作成します。厚生労働省からもマニュアルの策定と訓練は必須化されています。

介護保険施設等における利用者の安全確保及び非常災害時の体制整備の強化・徹底
について(老総発 0909 第 1 号、老高発 0909 第 1 号、老振発 0909 第 1 号、老老発 0909
第 1 号 厚生労働省老健局総務課長、高齢者支援課長、振興課長、老人保健課長連名
通知)

引用|社会福祉施設等における非常災害対策計画の策定 及び避難訓練について埼 玉 県 福 祉 部

災害時大切なのは

災害時にとっても大事なのは、焦らずに避難や災害に対しての対処ができることです。そのためには、全職員で災害時の訓練をおこなうのが大切です。何度も訓練を体感すると、自然と体が動きます。もしも施設で災害時訓練を行っていない施設があるならば、まずはマニュアルの確認をしてください。そして早急に全体での訓練と備品の場所確認を実行してください。

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