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介護士として何年も働いて多くの施設で夜勤経験がある人は、それぞれの業務内容を冷静に分析し、比較できるようになります。夜勤帯でいうと、オムツ交換の回数は気になる内容ですよね。

変な話、オムツ交換の回数が夜間1回だけの施設と、3回行う施設では業務の大変さが全然違うのです。もちろん楽をしたいわけではありませんが、あんまり回数が多すぎると嫌になってしまうこともあるでしょう。では、夜勤帯の適切な交換回数とは、どれくらいが適切なのでしょうか?

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排泄介助に4時間半!負担に感じるオムツ交換の回数は?

私が働いていた施設では、21時・0時・3時と3回夜間帯はオムツ交換を行っていたので、割と多い方だと思います。オムツ交換をしなければならない利用者も7割~8割程度いたので、全員のオムツ交換を行い排泄記録表に記録を済ませると、1時間半以上はかかってしまいます。

さらにオムツ交換時に他の利用者からコールが入れば対応しなければなりませんし、布団やシーツまで失禁や失便による汚染をされたらベッドメイクも行わなければなりません。

私達は「排泄介助の回数が多すぎるのではないか?」と上司に相談したのですが、「臀部や陰部の清潔保持が優先」となり、回数の変更はありませんでした。正直私としては消灯時の21時と、3時の2回だけでも良いのではないかとずっと思っていました。理由は利用者の睡眠の質の確保を優先に考えていたからです。

一人一人の状態把握が大切!面倒だけど結果的に楽になる

3時間おきにオムツ交換をされては継続して眠ることができませんし、目が覚めてしまい夜中からずっと起きていて昼夜逆転してしまうケースも多いのです。もちろん陰部や臀部の清潔保持は大切ですが、睡眠時間の確保も同じように大切なことです。

運営側としては目に見えてわかってしまう皮膚のただれや、発疹ができてしまうと家族からのクレームに繋がるという点が不安だったのでしょう。私達は理由もしっかり再度上司に訴え、夜勤のオムツ交換にかかる時間や負担について話をすると、運営者側もある程度理解してもらったのです。

最終的に出た結論は、利用者の状態によって回数を減らすといったものでした。

例えばAさんは尿量が少ないので0時のみオムツ交換対応となりました。Bさんは一度起きると眠れなくなってしまうので寝る前に1回交換し、あとはワイドパットを使用し夜中は交換はしないと決まったのです。ただれや赤みがでてきそうな利用者や、皮膚が弱い利用者はオムツ交換は今まで通り3回での対応となったのです。

正直最初はリストアップをしたり、覚えるのも面倒でしたが結果的に介護職員の負担は軽減し、一度起きると眠れなくなってしまう利用者の睡眠時間を確保することに成功したのです。

たくさんの施設を経験している介護士は視野が広い

利用者に対する適切な交換回数は、利用者の状態に応じて行うことが適切な回数であることを学んだ体験です。決まっているマニュアルで動いていると、マニュアル通りに業務を行うのでオムツ交換の適切な回数などはあまり考えずに働いている場合はが多いかもしれません。

しかし経験を積んでたくさんの施設を経験していると、視野が広くなり業務内容ををいろいろな角度で見られるようになります。介護業務について相談すれば、いろいろアドバイスをしてくれるかもしれません。自分の働く職場に経験豊富な職員がいたら、一度相談してみてはいかがでしょうか。

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