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介護といえば高齢者の身体機能が低下して、体がうまく動かせなくなって日常生活ができなくなった人のための直接的な介助をイメージしてしまいがちですよね。被害妄想や短期記憶障害などの認知症状はみられるけど入浴や排泄などの日常生活は1人でできているし、体も元気だから要介護認定は受けられないと思っていませんか?

そんなことはありません。認知症だけでもその症状による介護の度合いが高ければ認定を受けられる可能性があります。また介護度によって受けられる介護保険サービスが変わってくるので、普段介護をしている内容をを細かく伝えて適切な要介護認定を受けましょう。そこで今回は認知症で要介護認定を受けるためのポイントを5つお伝えしていきます。

1.介護認定調査員へのアピールが重要!

要介護認定は認知症によってどれだけの「手間」がかかっているかが反映されます。例えば食事をしたことをすぐに忘れる場合に、さっき食べことを伝えると納得して落ち着く人と、何度も何度も繰り返して聞いてきて怒りだす人とでは手間が全然違ってきます。単に物忘れがあるということだけではなく、それによってどれだけ手間がかかっているかをしっかりと伝えていきましょう。

生活の中での行動が見守りや声かけだけでできるのか、介助がどれくらい必要でどれくらい負担になっているかは直接介護している人にしか分かりません。無理をすればできるかどうかではなく、見守りや介助が必要な状態であるかどうかが重要です。そういった「手間」になる部分をできるだけ細かく伝えることが要介護認定につながります。

2.介護認定調査で聞かれる項目は決まっている!

認定調査で聞かれる項目は全国で統一されているので、あらかじめインターネットなどで項目を確認しておきできる部分やできていない部分を整理して、できていない場合はどのような手間がかかっているかということをメモ書きにしておくことをお勧めします。

本人に質問され、普段できていないことまでできていると答えてしまった場合に、実際はできていなかったり介助していることをスムーズに調査員に伝えることができます。特に同じ周辺症状でも昼間だけ現れるのか夜間だけ現れるのかでも日常生活自立度が変わります。一般的には夜間より昼間に症状が出る方が日常生活自立度は低くなりますので、その症状がいつ出るかをよく観察してうまく調査員に伝えるのも認定を受けやすくするコツです。

3.かかりつけ医に普段の認知症状の様子をこまめに伝える

かかりつけ医が書く主治医意見書も要介護認定を受けるためにとても重要です。内科や整形外科の医師よりも心療内科や精神科の医師の方が認知症に対する理解が深い場合が多いので、できればそういった医師に主治医意見書を書いてもらうことをお勧めします。

心療内科や精神科の医師以外でもしっかりとこちらの話を聞いてくれて、主治医意見書に反映させてくれることもありますので書いてもらう医師によく相談しましょう。普段から生活状況をこまめに伝えておくことが大切です。

4.認知症の症状を知っておく(認知症に対する知識をつける)

一口に認知症といってもいろいろな種類の認知症があります。それぞれに特徴的な症状があり、大まかにでもその内容を知ることで周辺症状(問題行動)の部分が見えやすくなります。

主な認知症の種類と特徴的な症状

  • アルツハイマー型認知症(全体の60%)
    物忘れ、物とられ妄想、徘徊、取り繕いなど
  • 脳血管性認知症(全体の20%)
    まだら認知症、手足の痺れや麻痺、感情失禁など
  • レビー小体型認知症(全体の10%)
    幻視、妄想、うつ状態、パーキンソン症状など
  • 前頭側頭型認知症(全体の数%)
    行動異常、人格変化、言語障害など

このように認知症の知識をつけることで調査員やかかりつけ医への説明がしやすくなって、認知症状の部分をより強調して伝えることができるため要介護認定が受けられる可能性が高くなるかもしれません。

5.納得いかなければ介護認定の再審査を申し立てる!

認定調査の内容に基づいてコンピューターで一次判定をして、その結果と主治医意見書を参考にして有識者による二次判定(認定審査会)が行われます。

もし判定結果に納得できなければ地域包括センターへ区分変更の申請をしたり、判定結果が出てから60日以内に都道府県へ再審査の申し立てをすることができます。どちらにしても数ヶ月程度時間が必要ですが、少しでも要介護度が上がる可能性はあります。

認知症で要介護認定を受け易くするには?

  • 介護度の判定は生活の中でどれだけ介護の手間がかかっているかが重要
  • 認定調査の項目を前もって確認し答えを準備しておく
  • 主治医意見書は心療内科や精神科の医師に書いてもらうのがお勧め
  • 認知症についての知識をつけておく
  • 要介護度の判定に納得いかなければ区分変更や再審査という方法がある

要介護認定を受けるためには、認知症の症状だけではなく介護にかかっている「手間」を強調して伝えていくことを忘れないようにしましょう。また、普段行っている介護の様子をしっかりと伝えられるように事前にメモしておくといいですよ。

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