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認知症の利用者からセクハラを受けたときには、1人で悩まず上司や同僚に相談します。その場では冷静に注意をするか、応援を呼んで複数人で対処にあたり、その後報告とカンファレンスを行います。ハラスメントは個人の問題ではなく、職場全体の問題です。担当の変更や複数人での対応、同性による介助など、ハラスメントに対しての対策を職場全体で考えておくことで、被害を最小限に抑えることができます。

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認知症の利用者からセクハラを受けたときの対応

実際にセクハラを受けたときの対処法とその後の対応のポイントは自分1人で何とかしよう、我慢しようと抱え込まないことです。

冷静に落ち着いたトーンで注意をする

セクハラはやってはいけないため、落ち着いたトーンで注意します。過剰に反応する、笑って流そうとすると、セクハラ行為がエスカレートすることがあります。また認知症が原因でセクハラ行為に至る利用者は、本人に悪気がないことが多いです。できるだけ冷静に対処しましょう。話題を変える、場所を移動するなど利用者の意識をそらすことは、その場でセクハラを止めさせるのに有効です。

1人での対応が難しい場合は応援を呼ぶ

注意をしても止めない、行為がエスカレートするなど1人での対応が困難な場合は、すぐに他の職員を呼びましょう。特定の職員が対象になっているなら職員を変えるとセクハラしない場合があります。また、複数の職員で関わることで第三者に見られていると思い、セクハラを行わない人もいます。

上司に報告する

セクハラの収束後、上司に報告を行います。ハラスメントの問題は、精神的な苦痛を伴うことも多く、その後の対応や介助にあたる職員の選定などを行う必要があるからです。またどのような問題があったのかを記録しておくことにより、ケアマネや看護師、家族と情報共有をスムーズに行うことができます。

介護に関して話し合いを行う

介護をどうするのかをケアマネや介護職員、看護師など多職種で話し合いの場を持ちましょう。

今回、セクハラ被害に合った職員を介助から外すことは簡単ですが、いつまでも介助を行わないわけにはいきません。そのためには、セクハラの内容や状況、どのような対処が必要か、対処後の反応などを検証し、セクハラの至るまでの経緯や状況をまとめておくことが大切です。

例えば、異性職員を触る、抱きつく利用者に対しては同性介助を基本とする、複数人で介助にあたるなどがあげられます。

セクハラを受けたときの対応

セクハラを受けたときの対応

認知症の高齢者によるセクハラを防止する方法

セクハラを防止する方法は個人ではなく、事業所全体での取り組むことが基本です。

担当を変更する

セクハラの被害が1人や特定の職員に集中している場合、担当変更は有効です。セクハラ被害に合う職員が直接介助を行う機会がないからです。気をつけなければいけないことは、セクハラに合っていた職員は介助を行う機会がない分、セクハラに合うことはありません。一方で他の職員が新たにセクハラを受ける可能性があるため、注意は必要です。

複数人でケアを行う

複数人で関わることにより、第三者の目がある状態を作ることがセクハラ防止につながる場合があります。また何か問題が起こったとき、複数人であれば対応しやすくなります。入所施設や通所事業所は職員が多いため、複数人で介助にあたることは可能です。一方で訪問介護は複数人で訪問は難しいため、ご家族の協力をお願いするという方法があります。

同性がケアを行う

同性が介助を行うという対策はセクハラ防止に効果的です。しかし男性の介護職員が十分ではない施設が多く、すべて同性で介助にあたることが難しいところがあります。そのため、他の対策と組み合わせる、ケアマネや家族との連携を深めていく必要があるでしょう。

ハラスメントを行った場合の対応を定める

事業運営の方針として、セクハラや他のハラスメントを行った場合の対応を定めておくことが大切です。方針を定めることにより、現場での対応がスムーズになり、働く職員を守ることにつながります。反対にハラスメント対策を行わない事業所は職員を守ることができず、離職率が高いです。職員が安心して働くためにはセクハラを個人的な問題と片づけではいけません。事業所全体でセクハラ・ハラスメント対策を考えていくことが重要になります。

事前の説明の際にハラスメントについて述べておく

契約の説明と併せて、セクハラや他のハラスメントを行った場合の事業所としての対処を事前に説明するとよいでしょう。サービス利用前に本人や家族へ説明しておくことにより、問題が起こったときの説明や協力要請を行いやすくなります。

特に家族の中には、自分の親や親族がセクハラを行ったと認めたくない、受け止められない人がいます。セクハラやハラスメント行為は、認知症によって起こすことや突然問題行動として現れる場合など、人によって異なります。事前説明の他、セクハラやハラスメント行為の兆候が見られる利用者へは大きなことが送る前に状況を伝えることが大切です。

改善されない場合はサービス打切りも考える

セクハラを防止する方法

セクハラを防止する方法

どのような対処をしてもセクハラ被害を減らすことができない、止めないなど改善が見られない場合は、サービスの打切り(契約終了)を考えます。利用者や家族の生活を守ることが大切ですが、働く職員を守ることも事業所として考える必要があります。

ただし、契約の終了は事業所として利用者家族への説明が重要であり、いきなり契約終了とはなりません。ケアマネや家族とのカンファレンスを行い、セクハラやハラスメント行為に対しての対処方法の検討する必要があります。契約終了は改善が見られない場合の最終手段になります。契約終了によってすべてのサービスが利用停止になるわけではありません。

例えば、訪問介護は1対1での個別対応になります。身体介護も多く、セクハラを行いやすい場面が多々あります。反対に通所介護事業所は1人になることが少なく、集団での対応が多くなります。1つのサービスは打切りになりますが、利用者を理解し、病状にあった方法で利用できるサービスの説明ができるとよいでしょう。

認知症利用者からのセクハラへの対応は事業所全体で考える

セクハラは介助を行う職員だけの問題ではなく、事業所全体の問題として対応策を考える必要があります。セクハラ行為について騒ぎ立てると利用者が逆上する場合があるため、冷静な対処が求められます。また多くの場合、1人での対処は難しく、複数人で関わることで被害を減らすことができます。事業所は認知症の問題行動と向き合いつつ、職員が安心して働ける環境作りが求められます。

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