認知症による徘徊対策はいろいろな施設で取り組まれています。徘徊は認知症という病気が原因であっても介護をする側としてそのままにしておくこともできませんよね。
ここでは具体的な徘徊対策について説明していきます。施設で働いている介護職員の方、また自宅で介護をしていて徘徊に困っている方はぜひ参考にしてください。認知症の方が安心して暮らしていける環境を考えていきましょう。
目次
施設で行われている今すぐできる徘徊対策
1.日課を設ける
記憶低下や見当識障害による不安で徘徊することがあります。季節ごとの行事、1日の過ごし方を工夫しています。
体操の時間、レクリエーションや創作活動など何かに集中することによりできる喜びを感じる、身体を動かすことで昼間は起きて夜は寝る習慣が身につくことにより徘徊以外のことへ興味が持てるように努めています。
2.健康管理
体内の水分不足により怒りやすくなる、便秘によってイライラするなど、体調不良によって徘徊を引き起こすことがあります。適切な水分摂取、毎日の排便によって落ち着いた気持ちで生活できるように努めています。
3.環境を整える
安全に暮らせる環境を整えることは大切です。歩いた先で休憩できるようにベンチを置く、危険な場所へは目隠しをするなど工夫をしています。
4.玄関の工夫
玄関は施設の顔であり、誰もが利用する場所です。そのため、簡単に施錠はできません。人が通るとセンサーによって音が鳴る、自動ドア開閉ボタンを入口とは別の場所へ設置するなど安全対策を行っています。
施設での認知症による具体的な徘徊対策
- 徘徊への基本姿勢や対処方法を統一する
- 毎日の日課を工夫し、活動を考える
- 健康管理を行い、脱水や便秘に気をつける
- 安全に暮らせる環境を整え、事故防止に努める
基本的な対応姿勢
利用者さんへの対応姿勢は、以下の3つがあげられます。
1.否定しない
「今、歩いて行かれると困る」と行動が否定されると誰でも怒ります。「否定しない」ことが基本です。
2.受容する
徘徊の理由を聞くことは安心につながります。徘徊による本人の思いを受容しましょう。
3.気持ちが切り替えられる声かけ
徘徊していると他のことを考えることはできません。例えば「お茶の時間です」など、気持ちが切り替えられる声かけを考えましょう。
施設入居を考えるとき
徘徊が続くと毎日続く介護に限界を感じる家庭も多いことでしょう。施設入居では以下の4点を確認しましょう。
- 施設のケア体制
- 毎日の生活や日課
- 日々の健康管理
- 安全に暮らせるための工夫
安全対策に努めるとともに、徘徊の利用者さんに寄り添い、思いを受け止めていける施設を目指していきたいですね。
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