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デイサービスで働くには、元気があった方が良いといわれます。なぜなら例えばお昼の前に、口腔体操を含めた集団体操を指導したりすることがあるから。大勢の前で体操指導を行うには、大きな声を出しながら自分も元気に体を動かす必要があります。

なぜ、デイサービスでは体操指導を行うのでしょうか。多くの利用者さんは「お風呂に入るためにデイサービスに来た」と言いますし、居宅のケアマネさんも「この方、自宅でお風呂に入れないからデイね。」といってデイサービス利用を計画に位置付ける人がいます。お風呂だけではダメなのでしょうか。

この記事では、

  • デイサービスで行う体操の目的とは何か
  • 体操を行うことで、利用者さんの身体にどんな良いことが期待できるのか
  • デイサービスで体操を指導する時、注意したいポイントとは?

ということをお伝えします。

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デイサービスとはどのようなサービスなのか再確認しておこう

介護保険サービスには現在、40種類弱のサービスがありますが、デイサービスは「在宅サービス」に位置付けられます。在宅サービスの共通した特徴は、生活の基盤が在宅(自宅)であることです。つまり自宅に暮らし続けるために、日帰りのサービスや数泊のショートステイサービスなどを利用しながら、身体機能の維持・向上などを図るために利用するサービスなのです。

自宅で暮らす身体機能を維持・向上させるためにリハビリをしっかり行いたいなら、通所リハビリや訪問リハビリを利用します。そこまでのリハビリはしなくても良いけれど、社会活動の一環として他者とコミュニケーションを図りながら、お風呂に入ったり集団体操をしたりして一日過ごしてもらう。その間、在宅で介護している家族が買い物に行ったり少しの間の休息をとる。これがデイサービスを利用する主な目的の一つです。

デイサービスで行う体操の目的とは何か

単に皆で歓談し、昼食を食べてお昼寝をするだけなら、近所の寄り合いサロンでも十分かもしれません。デイサービスには「機能訓練指導員」というリハビリを主導してくれる人が必須です。となると、通所リハビリほどガッツリとリハビリはしなくても、ある程度は体を動かす必要があるのです。その目的は「身体機能の維持・向上」です。

高齢になると、身体を動かす機会が減ります。手先を使う細かい作業は習慣づいている人もいるかもしれませんが、腕や脚、背中や首など部分的に大きく動かす機会というのは、減る一方です。もちろん、膝や肘が痛くて動かせない人もいますが、だいたいが、動かす機会に恵まれないという理由からなのです。

そのため、日常生活では動かさないために機能が低下してしまいやすい部分を動かし、自宅での生活をできるだけ続けること。これがデイサービスで行う体操の目的です。

体操を行うことで、利用者さんの体にはどんな良い効果が期待できるのか

デイサービスで一般的に行われる体操は、多くの利用者さんと一緒に行う集団体操です。もちろん、個別に行われるリハビリや体操もあります。集団体操ですから、自分以外の人も周りで体操していますので、一緒に行うことで一体感がもて、継続することができるという効果が期待できます。

集団体操は、難しいことは行いませんし、椅子に座ったままできる体操などを行います。例えば手の指や手首を動かしたり、膝をまわしたりする体操です。このような体操を行えば、日常生活では使わない筋肉や関節を意識して動かすことになるため、関節が固くなることを防ぎ、筋肉が小さくなってしまうことを防ぐきっかけとなります。

また食事前の体操では、口を大きく動かしたり大きな声を出したりと、喉の辺りの筋肉を使うことを意識します。そうすることで、食事や水分を飲み込む機能を刺激し、少しでも誤嚥を防ぐ目的があるのです。アゴの「エラ」の辺りを刺激して唾液の分泌を促す体操もあります。高齢者になると、どうしても唾液の分泌が減ります。そうすると誤嚥のリスクも高くなるのです。

椅子に座ったままでも体幹を刺激する体操ができます。体幹は、身体を動かすためのすべての基礎となる根幹です。座ったまま膝を伸ばし、少しでも良いので両足底を床から離す体操は、脚だけではなく腹筋、背筋も刺激します。体幹が刺激されれば、歩行の安定にもつながるのです。

デイサービスで体操を指導する時に注意したいポイント5つ

体操を指導する時のポイントは、次の5つです。

1.体調が悪い利用者さんは決して無理をさせない

体調が悪い利用者さんがいたら、休んでもらうか見学してもらいましょう。高齢者の体操において注意したいのは、無理してしまい怪我や骨折などをさせてしまうことです。

2.利用者さんが楽しく行えるように工夫する

何事も、楽しくなければ続けられません。どんなに「自分にはこの体操がどうしても必要なんだ!」と強く自覚している人であっても、楽しくできるにこしたことはありません。体操内容や指導の仕方を工夫して楽しく体操できるようにしましょう。

3.指導するスタッフが楽しく行う

相手を楽しませるためには、まず自分から。これは鉄則です。

4.できない人を笑わない

体操ができない人がいたとしても、個人を対象として笑ったり、つっこみを入れて笑いのネタにしてはいけません。一人ではなく、大多数の利用者さんを対象に笑いのタネにするのならまだ良いのですが、個人攻撃は絶対に控えます。

5.大げさすぎるほどの表現を用いること

指導するスタッフが大きな声で笑えば、それだけで場が盛り上がり、また馴染みます。チーム対抗で体操競技をしているような場合であれば、勝ったチームには飛び上がって万歳し、負けたチームでは悔しくて涙を流す素振りをするなど、大げさなパフォーマンスを行いましょう。そうすることで、場の雰囲気はガラッと良くなります。

デイサービスの体操は、利用者を飽きさせない大切なイベント

デイサービスの目的、また体操の目的を理解すると、どのように体操指導をすれば良いのかの外観がみえてきます。そして、体操をすることで得ることが期待できる効果をよく考え、それを達成しようとすると、どうやって体操指導をすれば良いのかのポイントがみえてきて「体操指導」の骨組みまで理解することができます。

デイサービスの体操は、利用者さんを飽きさせず、楽しませ、リピーターを確保して稼働率を上げることができる重要なポイントなのです。

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