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拘縮とはどのような症状か知っていますか?拘縮は加齢や病的疾患など様々な要因で発生する体の変化です。大きく分けて2つの原因が挙げられます。

  • 骨折などの病的要因
  • 環境的要因

となります。骨折や麻痺が拘縮になりやすい原因となっているようです。他方、環境的要因では介護職員にも関わってきますので、利用者のケアには注意をしなければなりません。基本的なケアを怠らないことはもちろんですが、拘縮は予防することで症状を軽減できる可能性があります。

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ここが危険!拘縮の原因と場所

拘縮は特に高齢者によく見られますが、これは寝たきりや体を動かすことが少ないために発生します。また骨折によっても関節をギプスなどで固定している場合は関節が硬くなりやすいといえます。つまり拘縮とは関節が硬くなる状態を指しています。これを関節拘縮といいます。

関節の拘縮が起きる組織

  • 皮膚性
  • 結合組織性
  • 筋性
  • 神経性
  • 関節性

拘縮の起きやすい組織は5つです。介護施設に入居されている利用者の場合、手、肩関節、股関節、膝関節、足関節がとりわけできやすいところとなっています。筋性拘縮は筋肉の硬さが原因となり、神経性拘縮では脳のダメージが原因となって発生します。この2つも高齢者によく見られるものです。

拘縮になりやすい原因

一番の原因は寝かせきりによる抗重力筋の影響です。介助する側のケアの仕方が原因となることもあるので、介助する時は意識して行いましょう。

  • 同じ姿勢でいる時間が長い(仰向けが多い)
  • 不安定な姿勢
  • 強引な関節の動かし方

この3つが拘縮をより助長させるものとなります。どのような姿勢をしていても、人間の体は抗重力筋が必ず働いています。同じ姿勢でいると同じ抗重力筋のみが活性化し、結果として拘縮が発生します。これは環境的要因といってもいいでしょう。

拘縮の予防には基本のケアがポイント!

予防ケアの必要性

では拘縮にはなぜ予防が有効的なのかみていきましょう。拘縮はどのくらいの早さで起こるのでしょうか?それは人にもよりますが約2週間といわれています。

関節を固定した状態など動かさないでいると関節拘縮が始まるのです。さらに4週間以上経過すると周りの組織が癒着するようになります。

拘縮になると非常に改善しにくくなるので、治療には長い時間がかかります。なるべく予防で拘縮にならないようにするように、努めていくのが介護職の役割です。

拘縮が起きやすい部分

  • 背屈:足首は外側
  • 底屈:足首は内側

寝たきりの人は背屈方向に拘縮が起きやすくなるのが特徴です。足関節にこの可動域制限が起こると、つま先立ちのような状態となり足首が硬くなります。

普段私たちが歩行するときは足が地面に接地していますが、拘縮になると立位や歩行といったことが難しくなります。移乗する際には体重がうまくかけられず介助する側の負担も増えるというわけです。

拘縮の予防は当事者だけでなく、介助する側に重要なポイントです。自動・他動運動やポジショニングなどにも注意しましょう。

他動運動とは他者の力を用いて関節を動かす運動のことです。反対に自分自身の力で動かすことを自動運動といいます。

実践!拘縮を防ぐケア方法

ストレッチ

ポジショニング

これは安定した姿勢を保つために関節拘縮が進行しないように行っていきます。拘縮用のマットやクッションも市販されています。これらを用いて接触面積を増やすことにより体を安定させているのです。

逆に姿勢がぎこちないままだと体の筋肉が緊張した状態となり拘縮の悪化につながっていきます。また仙骨部など骨が突出している部位は褥瘡も発生しやすくなります。その意味でもポジショニングは重要といえます。

  1. 首や体・股関節などにねじれや傾きがない(腕の重みで体に捻じれが起きる。腕を枕などでしっかり支える)
  2. 体と接地面の間に隙間を作らない(捻じれや傾きを減らし、隙間を埋めて支える部分を多くする)
  3. やわらかすぎるクッションは使わない
  4. なるべく腰が反り返らないよう、肩甲骨は外側、頸部は軽く前へ (緊張が高まりにくくなり、呼吸が落ち着く)

他動運動で複数回運動しよう

この運動は1日2回以上、時間を空けながら行うと効果が期待できるようです。一度に何度もやるより複数回運動することがポイントです。リハビリの際に取り入れてみてください。

関節の運動方向へ痛みのない程度に動かしていきます。痛みが出る場合は炎症やむくみも考えられ、拘縮の悪化にもつながるので注意が必要です。

基本のケアが最大の治療!

拘縮は寝たきりの人などに良くみられる症状です。関節を固定したり身体を一定の期間、動かさないでいると関節が硬くなり拘縮が始まります。不安定な姿勢や強引な関節の動かし方をしても悪化につながります。

一旦、拘縮が始まると改善には長期間を要することがあります。拘縮の進行は介助者の負担にもつながります。予防のケアがなぜ重要なのかという理由はここにあるのです。

ポジショニングや他動運動をうまく活用することで、拘縮の進行を遅らせることも可能となってきます。運動も痛みのない程度に行うと効果的です。また褥瘡にも影響してくるので、重ねて注意してケアに当たってください。

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