介護福祉士は、働きながら実務経験要件を満たして受験する人の割合の方が多い国家試験です。この場合、介護の仕事をしながら国家試験の勉強をする必要があります。
実際に介護現場で働きながら試験勉強をするのは大変です。何年も続けられるものではありません。だからこそ一発合格を目指したいものです。
この記事では、
- 試験勉強の期間や頻度など、時間のとりわけ方の工夫
- 一発合格への近道となるテキストや問題集の選び方
- 合格するための具体的な勉強方法とは?
- 模擬試験は受けた方が良いのか
ということをお伝えします。
目次
いつから試験勉強をすれば良いのか
一つの大きなポイントは「自分のペースを守る」ということです。学生時代を思い出してください。中間試験、期末試験などの時、どうやって勉強しましたか?短期集中型でしょうか、それとも長い期間をかけてコツコツと学ぶタイプでしょうか。一人ひとり違いがありますが、短期集中型であれば最低でも1ヶ月前から、コツコツタイプであれば半年ぐらい前から始めると良いでしょう。
勉強時間を確保するには?
働いていますから、仕事以外の時間になります。ただ、夜勤がある仕事であれば待機の時間に学ぶこともできるでしょう。
夜型の人は、夜勤時に勉強しても頭に入るかもしれませんが、一般的に人間は、夜には眠るように身体の仕組みができています。ですから、無理をして夜勤の時にテキストを読むよりも、休みの時や、日勤帯の仕事の夜に行った方が能率的には上がるでしょう。
一発合格するために役立つテキストと問題集
誰しも、試験を受けるなら一発合格を目指したいものです。そのためには、テキストや問題集選びが重要になります。介護福祉士国家試験は、専門学校など福祉系の学校で学ぶ教科書を基に出題されています。この教科書を主に出版しているのが「中央法規」です。介護福祉士だけでなく、社会福祉士の教科書なども出版している福祉系の王道ともいえる出版社です。
ですから当然、中央法規が出版しているテキストや問題集は参考になります。例えば過去問解説集や模擬問題集、一問一答国試対策です。また「見て覚える!国試ナビ」などは、勉強タイプ別に使い分けることで効果を発揮します。
参考までに、介護福祉士模擬問題集とは次のようなものです。
その他、過去問解説集や一問一答などは、下記のサイトで購入することができます。

わたしも最初は何冊にもわたる教科書を端から読み、大切だと思う点を書き出していましたが、正直いって頭には入りませんでした。一番良かったのは過去問を解き、解答をみながら要点を覚えていくことでした。
目指せ一発合格!そのための具体的な勉強方法とは
勉強スタイルによるのですが、先ほど挙げたテキストを例に大まかに分けてみます。
コツコツタイプは過去問題集から取り掛かろう
テキストを勉強する順番は、
- 過去問題集
- 見て覚える!国試ナビ
- 模擬問題集
と、するといいでしょう。
時間をかけて勉強しますから、過去5年間ほどの過去問題集を解くとよいでしょう。数年にわたり問題集を解けば、試験に出る傾向が変わっているのにも気づきます。
問題を解きながら解答をみて、文言ではなく要点を覚えていきます。それを積み重ね「見て覚える!国試ナビ」で復習しながら視覚からも頭に叩き込み、最終的に模擬問題集にチャレンジしましょう。
短期集中タイプは「一問一答」+「見て覚える!国試ナビ」
短期集中型や、空いた隙間時間を活用していく場合には、とにかく問題を解いて一問ずつ頭に叩き込んでいくことが得策です。働きながらですから、実務に関する問題なら暗記することなく解けるでしょう。
たくさん問題を解くことができないので要点を暗記する量も少なくなりますから、視覚から情報を入れておくと試験の時に思い出しやすくなります。
もしかしたら、耳から入ってくる情報の方が覚えやすい人がいるかもしれません。その場合、友達などにお願いして「中央法規出版:らくらく暗記マスター」に書かれている内容をスマホのレコーダーなどに録音し、出勤など移動中に聞くこともできます。
模擬試験は受けた方が合格率が上がる!?
様々な学校や研修機関などで、介護福祉士国家試験のための模擬試験を実施しています。過去に出題された問題の傾向から、当年度の試験に予測される模擬問題を解くのです。
少しでも多く場数を踏んでおきたい、という人は受けておくことをお勧めします。そうした方が試験に向かうにあたり安心材料が増えるでしょう。ただ、模擬試験を受けたから確実に合格率が上がるかといえば、そうではありません。これも人それぞれなのです。テキストの「模擬試験問題集」を数冊解けば、同じ効果が得られるでしょう。
働きながら介護福祉士に一発合格することはできる!
介護の現場で働きながら介護福祉士国家試験に合格するのは、一筋縄ではいきません。しかし方法はあります。自分に合った試験勉強を、自分に合った期間行うことです。長く勉強したから受かるとか、たくさん問題を解いたから受かるというわけではありません。要は自分に合った試験勉強をすれば良いのです。
多くの人が合格しているテキストもたくさんあります。しかし一番大切なのは、自分に合った勉強をするための時間を、できるだけ負担少なくどうやってとり分けるか、その計画を練って実行することです。
働きやすい職場環境選びがあなたを輝かせる
あなたはなぜ介護の仕事を続けているのでしょうか?
日頃から考えることが多すぎていつの間にか忘れてしまっている介護の現場で働く理由。母が祖母の介護を大変そうにしているのを見て介護職を志した人や、障害者の方が当たり前の日常を送れない現実を知って、当時の自分では何も力になれないもどかしさから介護の仕事を志した人もいるでしょう。
現在、あなたが介護の仕事を行っているのは、「人の力になりたい!」と強く思ったからではないのでしょうか?
3K(きつい、汚い、危険)と言われていることを知った上で働き続けているあなたは高齢化社会である日本の誇りです。
介護業界の主役は現場で働くあなた自身です。
あなたをキッカケに、「介護の仕事って楽しいんだよ」「介護ってかっこいいんだよ」と思ってもらえる仲間が増えることを祈っています。
まずはあなた自身が輝ける場所に行きましょう。
世の中は、熱い想いを持って介護の仕事に取り組むあなたのような人材を求めています。