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介護技能実習制度がスタートして一ヶ月!業界内外の動きに変化が・・・。

介護業界の現状は慢性的な人手不足。団塊の世代が後期高齢者になる2025 年には、更に深刻な人材不足が進むと見込まれている。その需給のギャップは、需要253万人に対し供給が215万人。その差は、約 38 万人。「2025年問題」でなく、「2025年からスタートする問 題」として、私たちは考えないといけない。

 

これを埋めるべく、外国人技能実習制度における実習生が現場に入り、活躍しながら習熟をしてもらう必要がある。その点を加味しながら、現在の寄せられてきた質問や相談に対した、私なりの回答を今号は述べていきたいと思う。今回の内容により、「なぜ?」「どうして?」等の疑問点が浮かび上がりましたら、文末に連絡先を明記しておきますので、御連絡を頂ければと思います。

実習生たち

 

 

寄せられてくる質問がより具体的になってきた

昨今、施設側にとっての人件費は非常にシビアに考えられている。介護保険制度自体が改善され、劇的に介護報酬が上昇することは天地がひっくり返ってもありそうもない。また、人材の確保という面でも、以前は介護業界内で人材が回っていたけれど、他産業への移動も目立つようになってきた。そんな中、外国人技能実習制度を活用していきながら、少しでも介護現場に人材が適正に潤い、笑顔が多く見える環境を築きたいと、誰もが考えているのではないだろうか?

実習生たち

 

先月、外国人技能実習制度に関して最も多かった相談内容は、「1人当たりの実質経費はいくら掛かるの?」という、今までよりも具体的な点に集中し始めた。施行開始以前は、「技能実習生ってどうなの?」などの抽象的な質問ばかりで、主に消極的な内容が多かった。しかし、制度開始のニュース報道や各管理団体(組合など)の案内や訪問により、受け入れに対して少しずつ前向きになられてきた施設関係者が多くなってきたように思える。

 

「○○国の実習生のレベルはどうなの?」「この組合さんは信用できるの?」「見積書を持参されたけれど、高い?」といった、深掘りされた相談に加え、「次回は、いつどこへ行かれますか?」といった質問も届いてきた。余談にはなりますが、 12 月初旬にフィリピン(4日間)・1 月初旬にベトナム(ハノイ・ホーチミン7日間)へ訪問が決定。4月までに中国への訪問も視野に入れている。

 

 

見慣れない数字 聞き慣れない言葉は必ず確認をして下さい

これから受け入れを検討されている施設担当者にご理解頂きたい重要な点がある。それは、単月の管理費や入国前後の研修費のみに着目するのでなく、申し込みから帰国後までのトータルコストの算出による時給ないし月給換算した上で、自社の相場と照らし合わすように心掛けて欲しい。

 

管理団体(組合)は、その資料を必ず持参してきますが、ご自身でも 計算をし直すように心掛けてみて下さい。管理団体等が持参される資料は、見慣れない書式に聞き慣れない言葉が多く記載されています。解らない数字や言葉は、必ず説明を求めるようにして下さい。

実習生たち

 

なぜ、そこまで注意深く伝えるか?それは、悪質であろう業者により、早い段階で何の根拠も決定事項もないままに契約を進め、突然、受け入れ出来なかったと知らされたケースや技能実習生の入社日程に大幅な遅れを伝えられたケースも多いからだ。いま、技能実習制度に無知である介護業界は、色々な意味で注目されており、幾つかの悪質であろう業者から狙われています。であるから、注意深く確認する必要があると、私は改めて警鐘を鳴らしていきたいと、強く感じている。

 

6月にフィリピンへ行った理由、それは、多くの憶測しか飛び交っていない介護現場での情報を不安に感じ、自分自身の目で確認して、正確な情報を皆さんに伝えたかったからだ。現地の日本語学校や介護施設・送り出し機関や行政関係機関だけに留まらず、現地の文化や風習や住環境等まで確認してきたうえで、皆さんに正確な現状を伝えたかった。

 

また、介護における外国人技能実習制度だけでなく、制度そのものの主旨や歴史・問題点を知り、関係機関への聞き取りや多くの管理団体(組合)等への訪問をしてきた理由も含め、「介護現場の皆さんに対して、より具体的な現状や展望を伝えたかった」という思いがあった。

 

この技能実習制度は、これからの介護業界には必要です。単純に人手不足を解消する制度ではありませんが、今後 30 万人以上とも言われている不足人材を、この制度と共に成長していくべきだと考えています。その為にも、慎重に事を進めて欲しいと付け加えたい。解らない点は、何でも確認下さい。私自身が知っていることは、皆さんにお伝えします。ご連絡を頂きましたら、出向きます。もちろん、何も頂くつもりはありません。その際、施設取材だけお願いするかもしれません(笑)

日本語学校の生徒たち

 

 

【号外】

来春、知多半島に外国人技能実習生の入国後研修を行なう研修センターをオープンする予定です。中部国際空港から車で 30 分ほど南下する美浜町に、100名程度の受け入れが可能な知多半島唯一の大型研修センターです。

 

研修の受け入れは、介護のみではありません。従来の外国人技能実習生の受け入れも行い、広い世界から介護という点を見つめていきます。視野を広げ、多くの問題点や課題から見えてきたものを介護業界に活かせるようなカタチを目指したいと考えています。研修の最大の目的は、技術の習熟だけに捉われず、日本の文化や風習をも同時に学び、日本に来て良かったと、まず伝えたい。来日直後における研修は、その後の技能実習生活に一番重要なものであると考えています。

 

お気軽にクレセントオンラインに登録頂き、ご質問等を投げかけて下さい。介護における技能実習制度は、業界に身を置く、私たちひとりひとりの手でカタチ創っていきましょう。

研修中の生徒たち

 

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