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介護の職場を辞めるとき、引き留めに合わずスムーズに辞めるコツは、どのような理由であっても前向きに言い換えて伝えることです。例えば、給与が低い、人間関係でトラブルがあるという理由は、新しい環境で挑戦してみたいことがあると言い換えて伝えます。辞めると決めた後に現状の不満や問題を上司に伝えても、改善の努力をするから残って欲しいなどと引き留めにあい、辞めづらくなってしまうパターンが多いです。

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介護の職場を辞める退職理由は前向きに言い換える

介護の職場を辞める退職理由は、前向きな言葉に言い換えるほうがいいでしょう。たいていの場合、人間関係のこじれや待遇への不満といった、ネガティブな理由で、やむなく退職を決意する方が多いかと思われます。しかし、その理由をそのまま伝えてしまうなら、「改善するから、一度話し合おう」と引き留められたり、上司の心証を悪くしてしまったりなど、あまりメリットがありません。ネガティブな本音を、積極的な表現に言い換えるなら、余計なトラブルに巻き込まれずに、円満退職を目指すことができます。

業務内容への不満は他にやりたいことがある

業務内容への不満が退職の理由である場合、「新たな環境でやりたいことがある」「違う環境で新しい技術を学んでみたい」などと言い換えるとよいでしょう。不満の理由をそのまま述べてしまうなら、何とかするからと、引き留められてしまう可能性があります。それよりも、「他に挑戦したいことがあるので」「新しい環境で自分のスキルアップを図りたい」などとポジティブな気持ちを伝えることができます。

この際に、次の環境で自分がどのような仕事をしたいのか、前もって考えておくことも大切です。そのほうが説得力が増すと同時に、今後のために将来のビジョンを見据えることができ、後々自分のためにもなります。

給与への不満はキャリアアップ

給与や待遇が原因で退職する場合は、「自身のキャリアアップのため」と言い換えることができます。お金の問題は直接はっきりとは言いづらいもの。それより、「違う施設で新たな経験を積みたい」「資格や技能を生かして、キャリアアップしたい」と伝えるなら、前向きな転職の理由になります。

実際、介護士にとって多くの現場を経験することはマイナスにはならず、むしろプラスに働くことが多いと言えます。介護業界で長く働くために、スキルアップしたいことを伝えるなら、相手の理解を得やすくなります。

前向きな退職理由は転職先の面接でも使える

転職先での面接
転職先での面接

退職理由は、転職先の面接でも聞かれます。その時に、後ろ向きな理由や前の職場への不平不満を話すのは、印象がよくありません。とくに介護職は人間相手の仕事なので、面接官は相手のキャリアだけではなく人間性も見ています。もし不平ばかり伝えるなら、一緒に働く仲間としてふさわしくないと思われてしまうかもしれません。また、職場を変えたとしても同じ理由で辞めてしまうのではないかと思われてしまいます。

意欲的な理由を伝えるなら、転職先でも好感を持たれますし、自分自身の仕事に対してもポジティブな姿勢を保つことができます。退職理由を、次の職場の志望動機としてとらえ、新しい環境ではどんな内容の仕事に挑戦したいのか、一度じっくり考えてみましょう。

介護の職場を辞めるとき引き留めに合いにくい退職理由

自分がなぜ今の職場を辞めたいのか、前向きな気持ちで考えてみましょう。介護業界はどこも人手不足なので、引き留めに合うことは十分考えられます。しかし、前向きな退職理由は、引き留めに合いにくく、円満退職にもつながります。たとえ本音はネガティブな理由だとしても、できる限り前向きに言い換えた退職理由を伝えるなら、相手を納得させ、気持ちよく退職できます。

自身のキャリアに関しての理由

段階的なキャリアアップを目指す
段階的なキャリアアップを目指す

自分自身のキャリアを転職理由として挙げるなら、比較的引き留めに合いにくいかもしれません。自分自身の将来を考え、キャリアを積み、スキルアップを図ることは個人の責任であり、意欲の表れです。それを誰も阻むことはできません。そのため、前向きな退職理由として、説得力のあるベターな理由といえるでしょう。

1.新しいことに挑戦したい

「新しいことに挑戦したい」という気持ちを前面に押し出しましょう。介護業界は多岐にわたる、いろいろな分野の職種があります。今まで施設で働いていたが訪問介護に挑戦してみたい、また、他の施設で介護技術をもっとスキルアップしたいといった、自分なりの目標があるかもしれません。そのような具体的で明確な退職理由を伝えるなら、引き留めに合いにくく、むしろ他職員の応援を得ることもできるかもしれません。

2.キャリアアップをしたい

他の施設で経験を積むことは、介護士にとってキャリアアップになります。一つの施設で長く勤めることももちろん立派であり大切なことですが、いろいろな施設の方法や介護理念を学ぶことは、広い視野を持ち、柔軟な考え方を持つ上で非常に役立つと言えます。

そのため、キャリアアップを目的として、他施設で経験を積みたいという退職理由は、引き留めに合いづらく、上司や同僚の共感を得やすくなります。この理由を話す際には、どんな分野でキャリアアップしたいのか、具体的な答えをあらかじめ考えておくとよいでしょう。

3.資格を取りたい

「資格を取りたいので」というのも引き留めに合いにくい退職理由の一つです。介護職でキャリアアップするには、介護福祉士、ケアマネージャーといったいろいろな種類の資格を取る必要があります。資格をいかした職場への転職は、介護士にとって大きなチャンスになります。退職を考える機会に、自分がどんな分野での資格を取りたいのか、具体的に考えておきましょう。明確な目標をあらかじめ設定するなら、転職先でも好印象を与えることができます。

家庭に関しての理由

家庭に関する理由はプライベートな問題なので、執拗な引き留めに合うことはあまりないでしょう。自分の現状を可能な範囲で正しく伝え、相手にも納得してもらえるよう説明できます。ただし、全くのうそで家庭の事情を理由に退職するなら、そのうそがばれてしまった際につじつまが合わなくなり、信用を失ってしまうという高いリスクが考えられます。プライベートをすべて相手に伝える必要はありませんが、全くのうそをつくことはやめましょう。

1.結婚出産

介護職は女性が多い職場なので、結婚、出産は退職理由の上位を占めています。結婚は本人の環境を大きく変えますし、妊娠、出産も体への負担が大きくなるので、力仕事の多い介護職を早めに退職したいという気持ちになっても不思議ではありません。そのため、引き留めに合いにくい退職理由の一つといえます。

2.家族の介護

家族の介護も、引き留めにくい退職理由の一つです。親や夫、妻の介護はある日突然生じる場合もあります。生活パターンを急に変える必要が出てくるかもしれませんし、今まで働いていた時間を確保することができないかもしれません。自分ではどうしようもできない理由のため、相手に現状をきちんと伝えるなら理解してもらえるでしょう。

3.引越し

引越しも引き留めに合いにくい転職理由です。ただし、本当に転居するときのみ、この理由を使うようにしましょう。以前の職場の人と、いつどこでバッタリ出会うことになるかわかりません。もしうそをついていたとしたら、お互いかなり気まずい思いをすることになります。また、どうして引っ越すのか、その理由を聞かれることも多いので、他の退職理由と併用して相手に説明するなら、引き留めにあいにくい説得力のある退職理由となります。

転職理由以外でスムーズに退職するコツ

相手に納得してもらえる退職理由以外にも、すんなりと退職できるコツがあります。退職に伴うトラブルを最小限にとどめ、気持ちよく退職するためには、事前の準備が必要なのです。行き当たりばったりで行動するのではなく、前もって計画をたて、いくつかのコツを頭に置きつつ物事を進めていきましょう。

退職を伝えるのは早い方が良い

退職届を提出する
退職届を提出する

退職の意思は、できるだけ早い時期に伝えることが大切です。介護職はある程度の決まった人員数が求められる現場です。退職者が出るなら、施設側はその補充のために、人員を早急に確保しなくてはいけません。また、新しい職員がすぐに職場に慣れることが難しいため、引継ぎが求められる場合もあるでしょう。

退職は確かに言いづらいことかもしれませんが、ギリギリに伝えるのは現場が混乱するため、双方にとって何らメリットがありません。今の職場に出来る限り迷惑はかけないという姿勢が、円満退職につながるコツの一つであり、社会人としての常識です。今までお世話になった職場への感謝の気持ちを表すことにもなります。どうしてもかけてしまう迷惑を最小限にとどめ、気持ちよく退職するためにもできるだけ早く退職の意思を伝えましょう。

自社規則を確認する

退職を決めたら、自社の規則を確認しましょう。契約時に受け取った社内規則についての書類には、退職についての記述があります。施設によって異なりますが、一般的には退職日のおおよそ1~3カ月前に上司へ伝えなくてはなりません。その規則に基づいて、退職の意思表示のタイミングを図りましょう。

まず、直属の上司に「今後のことでご相談があります。お時間をいただけますでしょうか」とアポイントメントをとります。直属の上司を飛び越えることは避けたほうが無難です。これはマナー違反となり、周囲の心証を悪くするかもしれません。円満退職のためにも、規則に従った上で、上司にとっても良いタイミングを見はからいつつ、退職の意思表示を行うことができます。

丁寧で冷静な口調で切り出す

上司に退職の意向を伝える際には、丁寧かつ冷静な口調で話を切り出しましょう。感情的にならずに落ち着いて話をするなら、一時の感情で決めたことではなく、十分に熟考した結果だと理解してもらうことができます。

実際には会社への不満や不平があるかもしれません。しかし、それを感情的にぶちまけたとしても問題の解決にはならず、双方が感情を害するだけの結果になります。それよりも、「お世話になりました」という、会社や上司への感謝の気持ちを前面に押し出すなら、周囲の人々の感情を尊重しつつ円満に退職できます。

引き留められても意志を曲げない

もし引き留めに合っても、退職の意志を曲げない覚悟も大切です。引き留められると、つい、情に流されてしまいがち。しかし、一度退職の意向を示した以上それまでのモチベーションを保ちながら働き続けることは難しく、同じことの繰り返しになる可能性があります。「ありがとうございます。ですがもう決めたことですので」と、退職の意思を示し続けることは大切です。

そのためにも、退職の意思表示を行う前に本当に退職・転職したいのか、意思を貫く覚悟はあるか自分の気持ちを再確認しましょう。

介護の職場で伝える退職理由は前向きであれば辞めやすい

円満退職を目指すために、前向きな退職理由を考えることは大切です。「立つ鳥跡を濁さず」ということわざもありますが、たとえ不平や不満があったとしても、できるだけトラブルを起こさず、次の転職先に気持ちよく向かいたいものです。

介護の現場は人手不足が深刻なので、引き留めにあうことは大いに考えられますが、退職する理由をていねいに説明するなら、上司との衝突を避け、周囲の理解も得やすくなります。退職の際に示した前向きな姿勢、考え方は、次の転職先での良い印象にもつながります。仕事に対する自分の姿勢を見直す機会ととらえ、前向きな退職、転職を目指しましょう。

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