Pocket
LINEで送る

ケアプラン作成の書き方に迷うことがありますよね。特に事業所にケアマネが自分1人しかいない場合、どのように作成していいか聞く相手がいませんよね。地域包括支援センター等にいるケアマネに聞きに行けばいいのですが、利用者宅への訪問や請求業務など行く時間がないのが現状です。ここではケアプラン作成の書き方について例を挙げていきます。

本人・家族の言葉をそのまま使いすぎない!

文章を書く

よく研修で言われるのが「本人・家族の言葉を使いなさい」と指導されますが、中には不適切な場合もあります。以前に研修に参加したときサービス計画書1の「利用者及び家族の生活に対する意向について」こう書かれていたものがありました。

正直に書きすぎて表現が不適切になる場合

本人:「まだまだ長生きしたい」

家族:「これ以上私たちに迷惑をかけず早く死んで欲しいです」

ケアプランはケアマネのものでも家族のものでもありません。本人のためにあるものです。その本人がこの文章を見てどう思うでしょうか?「自分は家族から必要とされていない」と絶望的な気分になるでしょう。またケアプランを関係する各事業所に配布しますので、「あそこのケアマネさんなに考えてるんだろう」と思われ今後仕事がこない可能性もあります。ではこう書き直してみましょう。

やさしい言葉に置き換えた適切な場合

本人:「自分では炊事・洗濯出来ると思ってたけどなかなか出来ない。家族や周りの助けを借りて長生きしたい」

家族:「極力手伝えることはするけど、それ以外は介護サービスを利用して生活してほしいです」

家族が迷惑に感じていることを「炊事・洗濯」の家事に限定しましたが、もしかしたらトイレ介助や病院受診の付き添いが面倒で迷惑と感じているかもしれません。このように迷惑にも色々な種類のものがありますのでもう一歩二歩踏み込んで聞き取りを行いましょう。

生活全般のニーズがぼやけすぎ!

ぼやける

目標が大きすぎて焦点がまとまっていない悪い例

ニーズ:「健康に過ごしたい」

健康に過ごしたいのは当たり前の話なのです。ではどうしてそう思うか考える必要があり、例えば高血圧や糖尿病の持病があったり骨折接合術後やもしかしたらガンの可能性もあります。健康にすごしたいでは目標としてはあまりに漠然としています。なのでこう書き換えてみましょう。

本人の持つ問題点を見据えた良い例

ニーズ1:「高血圧にて脳梗塞を発症。今後は血圧管理に気をつけ病気の再発に注意をする」

ニーズ2:「大腿部頚部骨折にて接合術後です。まずは福祉用具と足の力をつけて転ばないように自宅で生活したい」

いかがでしょう?その人がもつ問題点が明確化され「この人はこれからこういう生活をしたいのだ」と将来性の展望が分かると思います。また記載方法で気をつけて欲しいのはネガティブな書き方ではなくポジティブに書いてください。例えば「脳梗塞後遺症にて言語障害があり上手く話せない」だけで終わるのではなく「言語障害があり、上手く話せないものの筆談することでコミュニケーションをとれる」と本人が持つ能力を生かすよう計画書を作成しましょう。

長期目標の明確化しよう!役割をはっきりさせる

絶景

目標に対して行動があいまいな悪い例

ニーズ:「転んでケガする事なく自宅での生活を維持したい」

長期目標:「転ぶことなく店まで行く事が出来る」

目標として「近所の店まで」とありますがこの文面では店までどの程度の距離があるか分かりません。人によって感覚が違うように都市部に住んでいるなら500m先かも知れないし田舎になると1k先かもしれません。老人カーなら休み休みながらも3km先の公民館まで行けるのか?家の手すりを使って歩くのがやっとなのか?そもそも立つ事が出来るのか?本人の現在の能力を判断する必要があります。

次に期間の設定について居宅の場合長期目標は6か月(施設は1年)がほとんどです。その期間に実現可能な目標なのかよく考える必要があります。判断材料としては目の前で歩いてもらう、家族への聞き取り、目標地点まで理学療法士と共に実際に歩いてもらい福祉用具が必要かどうかアドバイスを受けられます。ではこれを踏まえ書き直してみましょう。

誰がどうするか役割をはっきりさせている良い例

長期目標:「介護者の付添いを受け杖を使うことで500m先の店まで転ばずにいく事が出来る。」

どうでしょう?主語がはっきりとして目標も明確化されたことで誰がどのような介助を行うかイメージできます。

ニーズ・長期・短期の目標は必ず整合性を取ること!

猫ぴったり

長期と短期目標につながりがない悪い例

長期目標:「認知症の進行を予防する」

短期目標:「お風呂に毎日入ることが出来る」

これも研修会の時によく言われるのが各項目について整合性を必ず取ることを言われています。基本的に本人・家族の意向があってニーズから長期、短期と下へ流れるように記載していくのですが、「どうしてそんな言葉が出て来るの?」と首をひねる時があります。こちらも「認知症を予防する」となっているのに短期では「お風呂に入る」になっていますが、どうして認知症を予防する為にお風呂に入るんでしょうか?これでは道理が通りませんよね?まずは認知力がどの程度のものなのか?いつごろから症状が出始めたか?どのように予防していきたいか?本人・家族はどう思っているか確認する必要があります。

目標を連動させた良い例

短期目標:「内服カレンダーを使用する事で飲み忘れを防止する」「毎日30分犬と散歩をし適度な運動を行う」「毎日新聞を読み気になった記事をスクラップする」などが挙げられます。

短期目標の期間に気を付けよう

短期目標の有効期間について、居宅は3か月(施設は6か月)が多く見られますが目標によっては期間を短く設定する場合があります。例えば「住宅改修にて廊下に手すりをつける」にします。よほど取り付けが遅くならない限り1ヶ月で終わりますが、中には3か月に設定している場合もあります。ざっと見る感じでは違和感を覚えないかもしれませんが、手すりをつけるのに3か月かかるとはどのくらい大きい家なんだとなりますよね?持続的に使用するもの(杖や車椅子)と一時的に使用するもの(住宅改修)に気を付けてください。

ケアプランに正解はない

ケアプラン作成について説明してきましたがいかがでしょうか?作成にあたり考え方や整合性の取り方、書き方の工夫などしてきましたが一番に言えるのが「ケアプランに正解はない!」です。基礎資格が看護師であれ介護士であれ作り方が多少おかしくても本人・家族の事を一番に考えて作った物に間違いはありません。私もケアマネとしてまだまだですが、よりよいケアプランが出来るよう頑張りましょう!

 

Pocket
LINEで送る