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介護現場において、排泄介助は重要な業務の一つです。怠ってしまうと感染症や皮膚かぶれ、かゆみ、臭いの原因になり得ます。こまめなケアを行い常に清潔に保つことが必要です。しかし、心身的な問題でケアを拒否をする人もいます。体の痛みを伴い、羞恥心を感じる人も当然います。日中は人手もあるので、他のスタッフと協力しながらケアができますが、人手の薄い夜間のオムツ交換となると、さらに大変な業務です。負担があると、スタッフと利用者、お互いのストレスですよね。そんな両者のストレスを軽減する、オムツ交換の方法をお伝えします。

なぜオムツ交換を拒否するの?

体位保持に負担を感じる人、陰部を他人に見られるということに抵抗を感じる人、面倒に思う人やまだ大丈夫なのにと考えている人もいるでしょう。夜間になると、眠気に勝てないという理由で拒否をする人もいます。

嫌なことを気持ちよくしてもらえる方法は、少しの気遣いです。その人が何を嫌がり拒否につながっているのか、まずアセスメントをすることが大切です。具体的にジャンルに分けてお伝えします。

夜間のオムツ交換のコツ

基本的なオムツ交換の手順です。体格や、体の状態にも差がありますのでケアを行う人に合わせて支援方法も変えてみてください。


引用:介護技術#19 排泄介助(オムツ交換編)|YouTube

オムツ交換自体はコツというより慣れが先に実を結びます。シーツや衣類は汚れても替えがあります。慣れないうちは清潔保持をきちんと行うように心がけてください。回数をこなすことによって、利用者との信頼関係も生まれますので、拒否なく受け入れてくれる環境の調整にも関わってきます。

その中でもスタッフと利用者のストレス軽減を図るアイデアを考えましょう。

1.一般的な道具にもう一つアイテムを加えた準備するもの

オムツ交換時の準備物はいつも使っているものです。

オムツ、パット、陰部洗浄用の石けん水、清潔な布やウェットティッシュなどのお尻ふき、新聞紙、使い捨て手袋などの物が一般的な道具ですよね。

普段の道具にもう一つアイテムを付け加えることで、利用者の負担軽減につながりスタッフへの拒否も少なくなることがあるかもしれません。

体への負担が原因で拒否される場合

クッションを用意するのがおすすめです。ビーズクッションのようなやわらかい素材で、体重の負荷がかからないものが好ましいです。側臥位になった時に体の下敷きになっている骨盤辺りの腰元と二の腕から肘にかけての部分にかなりの負担がかかります。

その際に前述した2箇所にクッションがあると、かなり痛みが軽減されます。体への負担が原因で拒否をしているのであれば少しずつその負担を取り除くことが大切です。「クッションがありますので試してみましょうか?」などの声かけも重要です。

羞恥心から拒否される場合

利用者さんの気持ちに配慮するなら、タオルを準備しましょう。サイズは陰部を覆い隠すほどの大きさです。透けにくい色を選ぶのもポイントです。タオルで陰部を隠しながら陰部洗浄とオムツ交換を行いましょう。自尊心に寄り添い、拒否を取り除きます。

眠さからのストレスで拒否される場合

眠さに耐えられない人に対しては、 アイマスクを使ってみましょう。夢うつつの中で排泄介助が行われていると、完全に覚醒してしまうより負担はありません。「起こされた」という感情がストレスになり、拒否へとつながります。

視覚的な変化が少ないとストレスもそれほど大きくなりません。ただし、声かけは必ず行い、名前を呼んで確認し、これから排泄介助を行う旨をきちんと伝え、許可を得ることを怠ってはいけません。

2.陰部洗浄でのお湯の量を確認

こちらの動画でもあるように、陰部洗浄がオムツ交換時に最も汚れるポイントです。


引用:陰部洗浄 石鹸を使用する場合|YouTube

石けん水で洗い流したりすると、もともと尿を吸水していたパットが水を吸わなくなりあふれる場合もあります。なので、かけすぎには注意です。自信がないうちは、タオルを重ねて利用者の腰元に敷いて汚れを防ぐ方法で試してみてください。

3.おなか周りの余裕を持つ

テープ固定のオムツは、あまりきつく締め付けないことを考慮しましょう。おなか周りが締め付けられると苦しいですよね?ヘルパーの中には、漏れを防ぐために、思いっきりきつく締め付けてテープ固定する人もいますが、パットさえきちんとあてがっていれば多量の排尿の他の理由で漏れることはありません。むしろ圧迫することによって漏れを促進させる場合があります。

4.オムツの位置

排泄介助に自信がなく、いつも長さが合わないと悩んでいる人は、オムツの位置は腰元やや上めに意識してあてがうのが良いでしょう。おなかにあてがう部分が短くても前に優しく引っ張ればやぶれることなくちょうど良い位置まで長さを調節ができます。しかし、おなかにあてがう部分が長く、背中側腰元部分のオムツを短く取ってしまうと、再度側臥位に体位を変えてもらい、位置を調節する必要があります。

信頼関係は最重要事項

拒否を減らす一番の方法は利用者との信頼関係です。さまざまな理由から拒否が表れますが、心の中に不信感を抱いていると拒否へのこだわりが出てしまう場合もあり得るのです。その不信感を取り除くことによって、ふと抵抗していた気持ちも晴れ、あなたへの信頼感情が芽生えます。

信頼を得るために必要なのは、その人の気持ちにきちんと寄り添い丁寧に接することです。最も重要なポイントは「少しの気遣い」です。自分たちよりも長く生き、さまざまな経験を積んでいる高齢の人たちは、とても鋭く感じ取ります。意識的に丁寧な動作と気遣いを心がけていきましょう。

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