介護士という仕事は、さまざまなイメージがつきやすい仕事です。大変、給料が安いなどマイナスイメージももちろんそうですが、やりがいがあるなどプラスのイメージもあります。でも実際は、どのような仕事なのでしょうか?本当にイメージ通りの業務なのでしょうか?介護の業務の内容や給料のこと、私の経験談を交えながら介護職を読み解いていきます。
働く前の介護のイメージ
漠然とお年寄りの人たちとの生活だと考えていました。私は介護福祉士を目指したというより、障がい福祉の現場で働きたいという目標があったので、どちらかと言うと少し例外かもしれませんが、イメージとしてはそのような生活を想像しました。
知識もなく、テレビメディアの媒体で得た情報だけで何となく介護を考えていました。認知症のことも、もっとカジュアルなイメージで当時は「痴呆」という言葉が使われていた頃でした。
利用者からの暴力などはもちろん、生活全般を支える仕事などとは思いもしないくらいに介護職を浅く理解したつもりでいました。
理解の変化
実際に介護実習に行く機会が増え、利用者の人が思っていた以上にスタッフの手を借りて生活している現状を目の当たりにしました。それほどに、認知症という疾患は人の力を奪うのだと驚きが隠せませんでした。
家族の顔だけでなく、自分の生きる術を忘れてしまった利用者の人を見ると私じゃ何もできないのかなと自分の無力さを感じました。
しかし、認知症を患っていても全て忘れているわけではないのです。利用者が私に向かって自分の娘の名前を呼ぶ声は、切なさを感じるとともにきちんと思い出が生きているのだと強さを見いだすことができました。
それだけではありません。ありきたりですが、やはりスタッフと利用者がお互いに感謝をし合える環境はとても魅力的でした。利用者の人は介護支援を行ったスタッフに感謝して、スタッフは年上で目上の人からの言葉に感謝する場面がとても多く、そのような職場は介護施設ならではです。介護現場でしか体験できない日常だと言えます。
介護職を選ぶ理由
給与面は、それぞれの施設によって異なります。どの業種でも場所や役職によって給料は変動します。世間では安いと言われていますが決して生活ができない額ではありません。
介護は体の負担が大きいと思われ込みですが、そうではありません。間違ったやり方さえ避ければ、利用者にとってもスタッフにとっても楽な支援が行えます。
年上の人と関わる機会も得られ、人生のあり方を見つめ直すことができるかもしれません。
誰に聞いても納得する魅力的で充実した毎日を過ごすことができる介護の現場でぜひあなたも活躍することを祈っています。
未経験でも働ける!まだ知らないあなたが輝く職場へ
介護職に興味があって働きたいと思っても、転職活動は慎重になってしまいますよね。
よく見るサイトでは、良い面しか書いておらず、実際の現場が見えてこない不安があります。本当に未経験で介護職を始めた人はどうしているんだろう?そう感じて当然です。生きた情報が少なく、未経験でも人手不足だから始められることはわかっていても、実際に続けられるのか不透明になっているからです。
あなたが介護の仕事に興味を持った理由はさまざまだと思います。「人の力になりたい!」「身内の介護を経験した」「求められている職業だから」など、十人十色の理由があるでしょう。
介護職で働きたいというと、周りに心配されたり、反対されたりと志しを削ぐような反応をされる場合もあるかもしれません。しかし、介護職で働きたいと強く思うあなたは高齢化社会である日本の誇りでもあるのです。
そんなあなたの新しい一歩を応援しています。
あなたをキッカケに、「介護の仕事って楽しいんだよ」「介護ってかっこいいんだよ」と思ってもらえる仲間が増えることを祈っています。
まずはあなた自身が輝ける場所に行きましょう。
世の中は、熱い想いを持って介護の仕事に取り組むあなたのような人材を求めています。