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高齢に伴い、飲み込む力が弱くなってきます。またそれだけでなく、異物が食道ではなく器官に入ってしまった場合に咳き込むことによって異物を出す(咳嗽反射 がいそうはんしゃ)防御反射の低下、喉頭蓋(気管に食べ物を送らないようにするための蓋)が閉じるタイミングが遅れるなど様々な機能の低下がみられます。

引用:東京アカデミー(2017)『社会福祉士国家試験対策午前科目』p.18

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誤嚥とは

このように、飲み込む力や咳嗽反射等が低下することで引き起こすのが「誤嚥」です。

誤嚥とは、下記のことをいいます。

食物や唾液は、口腔から咽頭と食道を経て胃へ送り込まれます。
食道などが、なんらかの理由で、誤って咽頭と気管に入ってしまう状態を誤嚥と呼びます。

引用:日本器官食道科学会|器官食道科に関連する疾患・症状

誤嚥は、日本人の死因3位である「肺炎」の原因にもなります。

(参考:平成28年人口動態統計の年間推計 厚生労働省

そこで、誤嚥を防ぐ一つの方法として、食品選びがあります。食べ物の中で、誤嚥しにくい食べ物と誤嚥しやすい食べ物があります。
今回は、誤嚥を招きにくくするための食品、そして誤嚥を防ぐちょっとした工夫をご紹介します!

誤嚥を防止するには

では、誤嚥しやすい食品の特徴とは何なのでしょうか?一緒に見ていきましょう!

①喉越しが悪いもの、勢いよく喉に流れるもの

飲み込む力が弱い方でも、のど越しが良いとスムーズに飲み込みやすくなります。またさらさらした液体だと、勢いよく流れていき、むせや誤嚥の原因になります。むせや誤嚥を起こしやすい方には、とろみ剤を使いましょう。

ゼリー状にしたりとろみをつけることでゆっくり流れるようになり、誤嚥の防止になります。商品によって、溶けやすさやとろみの持続性、価格、カロリーなど異なります。特にとろみの強さでは、ご自身の状態に合った商品を選ぶことが大切です。

引用:アクトケアオンラインショップ|つるりんこQuickly


引用:meiji Nutrition Info|とろみ調整食品 meijiトロメイクSP


引用:ニュートリー公式通販|ソフティアISOL(ゾル)


引用:ウエルハーモニー|トロミーナレギュラータイプ


引用:日清オイリオオンラインショップ|トロミアップエース

また反対に、水分が少なくパサパサしたものは要注意です。

具体的な食品として、カステラ、クッキー、パン、ゆで卵、いも類、焼き魚等が挙げられます。そして、のど越しが良い食品としては、寒天、ところ天、ゼリー、茶わん蒸し、ヨーグルト等が挙げられます。

②繊維が多い食品

繊維が口に多い食品は、ごぼう、セロリ、ふき、りんご、パイナップル等があります。これらの食材は、柔らかくしたり、擦るなどすると良いです。また、意外な食品として、マグロも注意が必要です。お刺身を選ぶ際は、繊維の少ないものを選び、細かく隠し包丁を入れたり、一口大に切ると食べやすくなります。

③パラパラ・ボソボソし、まとまりのないもの

そぼろ、チャーハン、焼き魚、ひじき、ピーナッツ、細かく刻んだもの等があります。ひき肉の場合だったら、あんかけにしたりスープに入れるなどすると良いと思います。お魚の場合だと、焼かずに蒸すことで水分が含みしっとりさせることができます。

④硬くて噛み切りにくい

硬い生野菜(キャベツ、きゅうり等)、ごぼう、筍、いか、たこ等があります。一口大サイズに切る、また、噛む力が低下した方には、舌と上あごでつぶせる硬さに調理する必要があります。硬さを調整する際に、食材によって硬さが異なると飲みにくくなります。そのため、硬さは均一にすることが大切になってきます。

千切りキャベツの場合は、短めの千切りにし、ドレッシングなどで和えると良いです。

⑤口の中でくっつきやすい

海苔、餅、食パン、モナカの皮、ウエハース、わかめ、トマト等があります。焼き海苔はそのまま食べるのではなく佃煮にするなど調理すると良いです。食パンは牛乳に浸して食べる、トマトなどの野菜は皮をむいて食べるなど方法があります。

 

「誤嚥しやすい食品」というのはありますが、それを避けるだけでなく、工夫することで、比較的安全に食べることができるのが分かりますね!また食品だけでなく、食べるときの姿勢を意識することで誤嚥予防になります。

最後に、座位での食事姿勢についてご紹介します!

正しい食事姿勢

  1. 椅子に掛けて食事をするときは、椅子に浅くかける(背もたれから少し前に起こす)
  2. 太ももは座面につき、膝は90度に曲がっている状態に
  3. 足裏はかかとまでしっかりと床につける

もし、椅子が高くて足がしっかりと床に着かない場合は、踏み台を足元に置き、姿勢を安定させましょう!


引用:誤嚥を起こしにくい食事の姿勢の摂り方|イスにかけて食事を摂る場合

また、身体は、前かがみすぎず、後ろに傾くのも良くありません。ベストな姿勢は、頭と身体がわずかに前かがみの状態です。後ろに身体が傾くと、誤嚥の原因にもなるので気をつけましょう!

まとめ

その人に合った、安全に美味しく食事を摂る方法を知るには、まずは本人がどのような状態なのかしっかりと把握する必要があります。日頃からできる限り一緒に食事を楽しみ、見守りも含め、状態をチェックすることを心がけましょう!

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