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介護保険制度とは、少子高齢化が今後も進む中、安心して老人保健制度を続けていけるよう定められた制度です。また、介護者とその家族を助けるために介護保険サービスを使うための制度でもあります。介護保険制度は2000年(平成12年)に開始されました。過去に数回改正をされ、今に至ります。そして、2018年に改正を行う法案が2017年に提唱されました。きっかけとして、福祉サービスの経営状況の悪化が挙げあられます。2018年8月から変更点そして、介護職として知っておくと便利な事を5点お伝えします。

 

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1.自己負担額の増量

 

最初は1割負担だった介護保険ですが、前回の改正では収入が多い人は2割負担となりました。今回の改正では前回2割負担になった人のうち、特に多い人が3割負担となります。ただし、負担上限額が設けられ44000円が上限になります。そのため、要介護者の自己負担額が上がります。そのため、ご家族や要介護者様は料金が上がっているという理由で介護の質が上がることを求められるということが示唆されています。

 

2.介護医療院が設立される

今回改正で設立される介護医療院では、医療を受けながら日常の介護を受けられるところです。それにあたり介護療養床は廃止されることになっていましたが、2018年の改正で6年延長されることになりました。

これまで病気をして入院した方が自宅に帰るという流れでした。そして、自宅に帰ることができない人が次に行く所として老人保健施設があります。

老健の特徴として、自宅で支障となる部分のリハビリを行います。又、老健は2~3年を目途に自宅での生活を目指すところです。その後、自宅に帰れない方の住居となるのが特別養護老人ホームになります。

特養では日常生活を送っていくことになりますが、時には命の終わりに立ち会うこともあります。その事を見取りと言いますが、痰の吸引等がネックとなっています。これまでは医療行為のため介護職行えませんでしたが、今では痰吸引・胃瘻の資格を取ることにより可能となります。痰吸引を24時間行えている施設は現状あまり存在せず、看取りを行う施設が増えつつあります。その為、介護職で、痰吸引・胃瘻を行える資格の需要が高まります。

 

3.共生型サービスが始まる

障害者が使っている障害者福祉サービスは年齢が上がると介護保険に自動的に切り替わります。よって、今まで日常使っていたサービスを使うことができず、障害者福祉サービスから新しい介護福祉サービスに切り替えざるを得ませんでした。今回の改正によって自動的に切り替えられるも、同じところで障害者福祉もサービスを受けられるようになります。よって、障碍者の方が環境変化・生活の変化がなく、過ごせるようになります。

 

4.福祉用具について

介護保険を使うと、安く月単位で福祉用具を借りることができます。しかし、様々な企業が似たような福祉用具を開発し、それぞれ異なった値段が問題視されていました。今回の改正では、その福祉用具の値段が国に定義されます。そのため、要介護者や家族が値段を的確にみる事ができるようになります。

良い点として、いろいろな福祉用具店を回らなくてよくなります。そして、商品の選択の幅が広がり、より要介護者が使いやすい物を選びやすくなります。その為、要介護者の日常生活での障害が軽減され、ストレスが減ります。そして、障害が原因で起こっていたヒヤリや事故が減ります。

5.特別養護老人ホームでのケアの考え方について

特別養護老人ホームは2つの特徴を持っています。1つ目は従来型の施設、2つ目はユニット型の施設となります。

従来型施設は4人部屋などの多床室が多いことが特徴です。そのため、従来型は病院のような印象を受けます。現在個室化に移りつつあり、プライバシーが確保されつつあります。

ユニット型の特徴として個室・料理等を作る等、グループホームのような家庭的なイメージを抱きます。

特別養護老人ホームには要介護者の人数が多いため、個別ケアが行われにくいのですが、個々のニーズに適した介護が今後求められてきます。

 

まとめ

2018年の改正内容のポイント

  • 要介護者の負担額が増える場合があり、今まで以上の介護をもとめられる
  • 介護者で痰吸引・胃瘻を行える資格を持つ人の需要が高まる
  • 介護医療院が新しく設立される。
  • 介護療養床は廃止されることが6年遅くなった。
  • 同じところで障碍者も福祉もサービスを受けられるようになる。
  • 福祉用具の値段が国に定義される。
  • 要介護者の方が使いやすい物を選びやすくなり障碍が軽減される。
  • 多床室が現在個室化に移りプライバシーが確保されつつある。
  • 個々のニーズに適した介護が今後求められる。

改正によって要介護者が個々にあった福祉用具を使う事が出来るようになります。日常が送りやすくなり、介護事故が起きるリスクが低くなります。しかし、福祉用具を変える時は慣れるまで事故が起きやすくなるので注意するように心がけましょう。

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